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安倍晋三首相待望論?
高森明勅
安倍晋三氏が再び首相に就任するのを熱望し、第2次安倍政権の発足を心から歓迎した人達。 彼らは当時、何を期待したか。 尖閣諸島を狙う中国の策謀を挫き、北朝鮮に拉致された同胞を取り戻し、靖国神社への参拝を復活・定着させ、河野談話・村山談話を見直して自虐史観に終止符を打ち、経済を回復させて勤労者の賃金を上向かせ、わが国の自立の為に憲法を改正して「戦後レジーム」から...
舛添要一首相待望論?
高森明勅
このところ、舛添要一東京都知事の「セコさ」がメディアで連日、取り上げられている。 その公私混同ぶりを憤慨し、呆れ、嘲笑うのが、格好の「娯楽」になっている観さえある。 だが、人々は覚えているだろうか。 以前、世論調査で「首相にしたい政治家」のナンバーワンの地位を、舛添氏が暫くキープしていた時期があった事実を。彼こそは日本を変えてくれる、日本を良くしてくれる、と...
切通師範の感想が楽しみ
高森明勅
6月のゴー宣道場が終わった。今回は応募者が比較的少なかったと聞いたので、「見てろ〜、応募しなかった連中を後悔させる位の面白い道場にしてやる!」と邪悪な気持ちで臨んだ。 全体で3時間半近くという、決して短い時間ではなかったはずなのに、テンポよく議論が運んで、あっという間だった。参加された皆さんはどう感じられただろうか。言論の自由という一見、高尚で一般の人々には...
『学問のすすめ』の辛辣さ
高森明勅
これまで福澤諭吉の『学問のすすめ』ほど広く読まれた本は珍しいだろう。 何しろ、総人口が3千500万人ほどで、識字率もまだ半数に満たなかった明治時代(初編の刊行が明治5年。全編の合本の刊行は明治13年)に、累計340万部(プラス海賊版多数)の売れ行き。 識字率100%の今の人口規模なら2千万部の超ベストセラーという事になる。驚異的な数字だ。 まさに「重版出来!...
「新しい判断」「真摯に受け止める」が流行る?
高森明勅
安倍首相、参院選を睨み、前言を“見事に”翻して消費増税の「再」延期。 記者会見でメイ言を吐いた。 「これ迄の約束とは異なる新しい判断」「公約違反との批判も真摯に受け止める」と。 これ、色々使えそう。とにかく、約束を破ったら「これ迄の約束とは異なる新しい判断」。 いや、そんな勝手な言い分ないだろ!と詰め寄られても、「真摯に受け止める」。 それで平気な顔をしてい...
民主主義は戦争が大好き
高森明勅
小林よしのり氏の新刊『民主主義という病い』の帯に「民主主義は、戦争と独裁者がお好き」とある。 まさに然り。民主主義がいかに「独裁者」が好きか。ワイマール憲法下でのヒトラーの登場は、その典型例だろう。だからこそ、三権の分立や立憲主義など“民主主義の暴走”へのブレーキが大切なのだ。 一方、戦争はどうか。 何だか、戦争と民主主義が対立概念ででもあるかのような、幼稚...
消費増税「2年半」延期のセコさ
高森明勅
安倍首相は、消費税の10%への引き上げを、来年4月から更に「2年半」再延期する。これで消費税の引き上げは平成31年の10月からとなる。そもそも、8%への引き上げ自体が失敗だったのは、今や周知の事実。 だから、延期そのものに反対する声は、小さいだろう。 だが、「再び延期することはない」と断言した安倍首相の言葉の“軽さ”が、又ぞろ露呈した格好だ。リーマン・ショッ...
『WiLL』誌に「西尾・加地」批判
高森明勅
『WiLL』7月号に、同誌先月号掲載の「西尾・加地」対談への、批判が載った。 所功氏の一文だ。主な内容は以下の通り。 (1)対談冒頭に援用された、『週刊文春』の皇后陛下が雅子妃殿下を叱りつけられたという記事は、全く信用出来ない。 (2)加地氏の発言とは異なり、神武天皇2600年式年祭で皇太子殿下は大切な役目を果たされた。 (3)加地氏が主張する、皇太子殿下が...
保守メディアは「自主防衛」が嫌い?
高森明勅
産経新聞(5月24日付)に「日米同盟が消える日(上)」という記事が載った。 米共和党大統領候補、トランプ氏の安全保障を巡る発言をうけて、日米同盟が消えたら自主防衛は無理だし一大事、と。どうして自主防衛が日米同盟解体“後”の選択肢として「しか」語られないのか。 アメリカの衰退は前から明らかだし、財政上の理由と東アジアでの軍事的優位性の後退により(先制攻撃からの...
原爆の仕返しはしないでおいてやる
高森明勅
私は岡山県の出身。 だから小中学生の頃、教室で隣の広島の原爆投下による惨状を、嫌というほど聞かされた。 だが語られるのは、決まって次の図式。広島・長崎への原爆投下の悲劇は、日本の軍国主義のせい。だから、それを反省して平和憲法を守ろう、と。 原爆も憲法も、アメリカからの理不尽かつ無慈悲な「拳骨」、とは教えて貰えなかった。 でも子供心に、私はこう思っていた。「見...
皇室バッシングと言論の自由
高森明勅
言論の自由は最大限、尊重されねばならない。 その為には、事実無根の無知、不遜な皇室バッシングは、厳に差し控える必要がある。 何故なら、自由に反論出来ず、法的手段に訴えることすら事実上、封じられている皇室に対し、先の「西尾・加地」対談のような悪質かつ無責任なバッシングが、これからも繰り返されるようであれば、やがて潔癖で“綺麗好き”なテロリストによる(今回の『W...
五輪招致不正疑惑と皇室
高森明勅
平成25年のブエノスアイレスでのIOC総会。高円宮妃久子殿下が高雅なスピーチをされ、会場にいた全ての人々に深い感銘を与えた。これが五輪の東京招致に決定的な役割を果たした、というのが衆目の一致するところ。 但し妃殿下ご自身は、賢明に招致活動とは一線を画しておられた。皇室の政治利用との誤解を与えない為だ。 元々、この件について、宮内庁は強く難色を示していた。 そ...
五輪招致、石原慎太郎氏の妄動
高森明勅
五輪招致を巡り、水面下では様々な後ろ暗いやり取りが、熾烈に繰り広げられる。 というのは、周知の事実だろう。今回の不正疑惑も、たまたま露呈した氷山の一角に過ぎないだろう。 にも拘らず以前、五輪招致委員会の名誉総裁にあろうことか次代の天皇たる皇太子殿下に就任戴くプランを、ぶち上げた人物がいた。 当時の都知事、石原慎太郎氏だ。 皇太子殿下をお支えする東宮(とうぐう...
「暗い井戸の中」の日々
高森明勅
平成17年に天皇陛下のご長女、紀宮殿下(現黒田清子様)がご結婚に伴い、皇族の身分をお離れになる際に、お示しになったお言葉「36年間を振り返って」がある。 以前、その全文を「高森ウィンドウズ」で読み上げさせて戴いた(下手くそな読み方で恐縮至極だが)。 その中に、メディアによる事実無根の心ない皇后陛下へのバッシングに言及された箇所がある。 敢えてその部分を改めて...