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『卑怯者の島』再始動に期待
高森明勅
高森明勅 小林よしのりさんのブログを拝見していると、中断を惜しまれていた『卑怯者の島』の完成に向けて、いよいよ動き出されたらしい。若い読者には読んだことがない人や、そもそも知らない人がいるかも知れない。 以前、『わしズム』に連載していて、長く中断になったままの“伝説的作品”だ。戦争を真正面から扱った文句なしの問題作。 私自身、猛烈なファンだった。 素人目から見て、あと...
男系論者は「民間人の皇室活動」に賛成?反対?
高森明勅
高森明勅 安倍政権の“民間人の元皇族女性による皇室活動”というプラン。 まさに「最も確実かつ穏やかな皇室消滅のシナリオ」と言う以外にない。これに対し、これまで旧宮家系国民男子の皇籍取得を主張してきた人たちは賛成するのか、反対するのか。 普通に考えたら当然、反対するはず。何しろ、すでに民間にいる“男系”子孫の「男性」を差し置いて、民間人になった「女性」の元皇族が優先的に...
最も確実かつ穏やかな皇室消滅のシナリオ
高森明勅
高森明勅 産経新聞によれば、政府は閣議決定によって民間人の元皇族に皇室活動を分担して頂く方針だという。 その為の称号も公的な立場も法律上の根拠もなし。ならば、ご本人が「ご遠慮します」と言えば、それで終わり。従って、それを僅かでも実効性あるものにしようとすれば、目に見えざる“無形の強制”が働く危険を排除できない。そんなことで皇室が尊敬されるのか。 振り返ってみると、安倍...
旧宮家系国民男子の皇籍取得を推進せよ!
高森明勅
高森明勅 皇室の存続を図るには2つの方途しかない。 (1)旧宮家系国民男子の皇籍取得。 (2)女性宮家の創設。にも拘らず、安倍政権はそのどちらでもない、皇籍を離れた民間人による皇室活動―などという暴挙をくわだてている。 それでは、皇室の存続に全く繋がらない。こんな無謀愚劣なたくらみに逃げ込むくらいなら、真正面から旧宮家系国民男子の皇籍取得の可能性を懸命に探ったらどうか...
「皇室活動」を民間人に!?
高森明勅
高森明勅 皇后陛下の80歳のお誕生日のおめでたい日に、産経新聞の一面トップに「女性皇族、ご結婚後も 民間人として皇室活動」「政府方針 典範改正せず、閣議決定で」との記事。 何度でも言う、安倍政権は皇室を潰したいのか。そもそも、「民間人として」「皇室活動」っておかしくないか。しかもこんな重大事を、安直に閣議決定だけでやろうなんて、不遜にも程がある。天...
皇后陛下、80歳のお誕生日
高森明勅
高森明勅 今日は皇后陛下の80歳のお誕生日。 心からお祝い申し上げる。併せて、これまでの長年に亘る我々国民へのお慈しみに深く感謝申し上げる。 お誕生日にあたり、記者へのご回答の形で、お言葉が発表された。 「80年前、私に生を与えてくれた両親は既に世を去り、私は母の生きた齢(とし)を越えました。嫁ぐ朝の母の無言の抱擁の思い出と共に、同じ朝『陛下と殿下の御心に添って生きる...
妻の「帰還」
高森明勅
高森明勅 2人の気ままな「人妻」とその荷物持ち兼ボディーガードが無事、スペインから帰国。 旅の途中、1度だけ、子供連れの(又はそれを装った)スリに妻の鞄の中から小銭入れを掏られたという。 しかし、長女が機転を利かして大声を挙げた為、「これが落ちてました」と返したそうだ。 親が突然スペイン語で話かけて来て、言葉がうまく通じないので、それに懸命に応答している間に、子供が盗...
「孤独な」師範たち
高森明勅
高森明勅 ゴー宣道場開催の1週間前に毎回必ず全師範が集まって打ち合わせ。 これ自体、カメラを入れたいくらい面白い。 と、私などは思っている。 その時、有能かつ勤勉な秘書を連れた小林よしのりさん以外は、みんな「1人で行って」「1人で帰って来る」。 “幼児”ではないので「そんな孤独な行動」を普通と感じていた。 その事の“孤独さ”を、小林さんのブログで初めて気付かせて貰った...
テレビ出演を巡る妻の「変貌」
高森明勅
高森明勅 妻の帰国前に滑り込みで一本、挙げておこう。 その「変貌」ぶりの一端を。結婚間もない頃、妻は私がたまにテレビに出演することを、いたく嫌った。 「あなたねぇ、リンゴの皮も満足に剥けない、お皿一枚も綺麗に洗えない、忘れ物はしょっちゅうする。自分の身の回りのことも1人でちゃんと出来ないで、よく人様の前でえらそうなことが言えたもんね。少しは恥ずかしいってことを知ったら...
国連「常任理事国」入りの盲点
高森明勅
高森明勅 安倍首相は国連総会の一般討論演説で、来年の国連創設70周年を控え、安全保障理事会の常任理事国入りへの意欲をアピールした。わが国として当然の主張と受け止めた人も多いかも知れない。だが、もしそれが本気なら、相応の覚悟が求められる。国連安保理の常任理事国を目指すのは、世界中の国際紛争の「当事者」として名乗りをあげるに等しい。 その場合、言うまでもなく、しかるべき「...
「大人の条件」についての補注
高森明勅
高森明勅 先に、大人の条件について(理念型として)3点、指摘した。(1)経済的・精神的に「自立」している。(2)社会のルールを身に付けている。(3)次の世代を生み、育てる能力を持つ。 我ながら呆れるほど凡庸。 〈a〉今の日本で一般的に要請され、〈b〉現に社会の多くの構成員が備えている―と考えられる条件を、私なりに抽出したもの。 多様で流動的な現実に対し、スッキリとした...
気ままな人妻2人
高森明勅
高森明勅  先日、家内と長女がスペインに出発。12日間、ひたすら物見遊山の旅。おいおい、2人はどちらも「人妻」じゃないか。大切な大切なご主人さまは一体、どうなる? その上、か弱い(?)“美女(??)”2人だけだと不便で危険―という理由で、大学生の次男を荷物持ち兼ボディーガードとして連れて行った。そいつはガダルカナル島での遺骨収集から帰国したばかり。しかも大学...
「大人」の条件
高森明勅
高森明勅  私は先に大人(=社会のレギュラーメンバー)の条件を2つ挙げた。その上で「これら以外は、付け足しに過ぎないだろう」などと言ってしまった。 だが、もう1つ条件を追加する必要があるかも。 それは(理念型としては)― (3)次の世代を生み、育てる能力を持つ。 ―ということ。この条件を欠いたレギュラーメンバーによって成り立つ社会は、恐らくその存続...
最もシンプルな「大人」の概念規定
高森明勅
高森明勅 改めて素朴な問いを。 大人とは何か?  答えは至ってシンプル。 「社会のレギュラーメンバー」―それに尽きる。 では、社会のレギュラーメンバーたる条件は? これも普通に考えると、(理念型としては)次の2点しかないのでは。 (1)経済的・精神的に「自立」している。(2)社会のルールを身に付けている。 これら以外は、付け足しに過ぎないだろう。 大人を過剰...
やっぱり危険! 塩崎厚労大臣
高森明勅
高森明勅 目先の株価を吊り上げる為に、国民の老後を支えるべき公的年金の積み立て金を、国内の株式投資に突っ込みたい塩崎恭久厚生労働大臣。 「(その運用に)政治が手を突っ込んでいるように疑われてはいけない」として、運用組織GPIFの独立性を高める「ガバナンスの仕組みを作ろう」などと言い出した。これは明らかに目眩まし。 と言うか、下心丸見え過ぎて、自分から「手を突っ込みたい...
全盲少女への暴力を支持する「幼児」たち
高森明勅
高森明勅 埼玉県の川越駅で、点字ブロックの上を歩いていた全盲の女子高生が突然、何者かに蹴られるという事件があった。 「犯人」は、同県狭山市に住む知的障害者の男性の可能性が高いという。それが事実なら、それぞれハンディを背負った2人の、不運な「接触」だった、と言うしかないのかも知れない。 しかし、むしろ問題視すべきは、ネット上に、暴力をふるった人物を支持し、全盲少女を攻撃...
唯一の「誠実な」男系論
高森明勅
高森明勅 戦後における民間の「男系」限定論の先駆けは、葦津珍彦氏の『天皇・神道・憲法』(昭和29年刊)だろう。そこでの論点は3つ。 (1)「日本皇室の万世一系とは、男系子孫一系の意味」 (2)「女系継承を認めず、しかも(側室から生まれた)庶子継承を認めないと云ふ継承法は無理」「皇庶子の継承権を全的に否認することは、皇位継承法の根本的変革を意味するものであり、同意しがた...
昭和天皇にHis Majestyと言ったマッカーサー
高森明勅
高森明勅 昭和20年9月27日、昭和天皇と連合国最高司令官マッカーサーの第1回会見が行われた。 この時、昭和天皇は「私は、国民が戦争遂行にあたって行ったすべての決定と行動に対する全責任を負う者として、私自身をあなたの代表する諸国の裁決に委ねるためお訪ねした」と語り、マッカーサーは「大きな感動に揺すぶられた」という(『マッカーサー回想記』)。 だが、そこで通訳を務めた奥...
『昭和天皇実録』と「富田メモ」
高森明勅
高森明勅 昭和天皇はご生前、靖国神社に戦前・戦中に20回、戦後に8回、合計28回ご親拝になっている。 だが、昭和50年を最後に以後、遂に途絶えてしまった。 その理由は何だったのか?いわゆるA級戦犯を合祀したのをご不快に思われたからだ、という見方がある。 その根拠として挙げられるのが、「富田メモ」。 今回、一般公開された『昭和天皇実録』にも、このメモの存在は一応、取り上...
『昭和天皇実録』の公開
高森明勅
高森明勅 先頃、天皇陛下に献じられた『昭和天皇実録』が、一般公開された。11月末まで宮内庁書陵部で閲覧可能という。 だが期間中、書陵部に足を運ぶ機会があるか、どうか。 公刊は、来春から5年かけて行われる予定。私が実録に期待している1つは、昭和天皇が「内奏」や「上奏」の際、どのように対応しておられたか、その実情だ。昭和天皇は立憲君主としての厳しいご制約の中で、正式に決定...