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「歴代天皇の大御心」という口実
高森明勅
8月8日のお言葉で天皇陛下が私共国民に何をお伝えになりたかったか。 普通の国語力があれば誰にも誤解の余地はあるまい。ところが、それを素直に受け入れようとしない、国民から孤立した一握りの者らがいる。 その中に「歴代天皇の大御心(おおみこころ)」なるものを振り回す人らもいるらしい。 我々は「歴代天皇の大御心」に“こそ”従う、と。 要は、陛下のじきじきのお言葉に背...
三笠宮殿下の占領下のご発言
高森明勅
去る10月27日、昭和天皇の弟宮に当たられる三笠宮崇仁親王殿下が亡くなられた。満百歳。 謹んで深悼申し上げる。 亡き殿下をお偲び申し上げる縁(よすが)として、ここに昭和21年6月8日のご発言の一部を謹んで掲げる。 当日、枢密院で憲法改正草案(「日本国憲法」案)の議決が行われた。その場に望まれた三笠宮殿下は、次のように発言されている。 「皇室典範については、現...
譲位排除の経緯も知らない「専門家」
高森明勅
有識者会議のヒアリング対象になった日本大学教授の古川隆久氏の持論は、「生前退位を認めるなら、退位後…民間人になるのが一番いい」。どうやら、今の典範で譲位の可能性を排除した理由すらご存知ないらしい。理由の1つは、次のようなものだった。 「将来野心のある天皇が現れて、退位して後、例えば内閣総理大臣となり政治上の実権を壟断(ろうだん)することも予想できぬことでなく...
皇室典範すら読んでいない「専門家」
高森明勅
有識者会議に“専門家”としてヒアリング対象に選ばれた東京大学名誉教授、平川祐弘氏の暴言を先に紹介した。 あの発言は、責任感を持ってご公務に精励される皇太子殿下と、ご療養に努めながらご公務への復帰を懸命に進めておられる雅子妃殿下に対し、無礼この上ない。 ばかりか、同氏がこれまで皇室典範を読んだことがない事実も、同時に“暴露”している。 と言うのは、畏れ多いこと...
ヒアリング対象者らの暴言
高森明勅
今回の有識者会議のヒアリング対象者に東京大学名誉教授の平川祐弘氏がいる。 彼はこんな発言をしている。 「今回、人々が懸念し識者が遠慮して口にしないでいることは、今の皇太子殿下妃殿下に、両陛下の代行として、或は摂政として、今上陛下皇后陛下と同じようなお勤(原文のママ)めができるのか、そのお勤めにも適応障害はないのか、と危惧されていることである。…となれば、皇室...
特措法シフトのヒアリング
高森明勅
「生前退位」を巡る有識者会議のヒアリング対象となる16人が発表された。その人選を見ると、有識者会議の方向性が分かる。天皇陛下のご譲位そのものに頑固に反対している人物が何人も含まれている。 その他は、ご譲位に肯定的でも一代限りの特措法に傾く。このメンバーで真正面から皇室典範の改正を主張している人物は、果たしているのか。 更に本来ならこの機会に、長年の懸案だった...
秋篠宮殿下の「定年制」批判
高森明勅
一部メディアが、事実をねじ曲げた報道をしている。 以前、秋篠宮殿下が天皇の定年制を唱えておられた、と。 だが、実際は違う。平成23年のお誕生日を控えての記者会見の場でのやり取り。記者がこんな関連質問を投げ掛けた。 「天皇陛下の公務に対して、定年制を設けたらどうかというような意見もありまして、例えばある程度の年齢になればご公務というのを減らして、国事行為に専念...
至ってシンプルな「譲位制」の為の典範改正
高森明勅
10月のゴー宣道場に参加された方々は、譲位制を採用する為に必要な皇室典範の改正が、思いの外、簡単なのに驚かれたはずだ。 というのは、これまで一部の知識人が、やたらと“困難さ”を強調して来たからだ。 しかし、それは、宿題をやりたくないから難しさを言い立てるサボり好きの小学生のようなもの。 或いは本当に無知なのか。 当日、披露した改正案にその後、2ヶ条追加したの...
亀井静香議員の「反逆」
高森明勅
『週刊朝日』(11月4日号)に驚くべき記事が載っている。警察官僚出身の亀井静香衆議院議員が、天皇陛下のご譲位を阻止すべく動いているというのだ。首相官邸で「弟のようにかわいがっている」安倍首相にも直談判したようだ。 彼の持論は以下の通り。 「今回の『生前退位ですが、率直に言って、陛下はお立場上おっしゃってはならなかったと思います。…一代限りの特措法でも先例をつ...
無知なのに傲慢、八木秀次氏の不思議
高森明勅
以前、インタビューに応じた『別冊宝島』が届いた。 タイトルは「天皇と皇室典範」。第1章に6人のインタビューが掲載されている。同章のタイトルは「平成の『玉音放送』をこう聞いた」。掲載順に並べると以下の通り。 八木秀次氏、竹田恒泰氏、高森、所功氏、鈴木邦男氏、君塚直隆氏。 まだ詳しく読んでいない(竹田氏の記事は端から読む気はない)。ただ八木氏は例によって無知丸出...
「生前退位」という言葉
高森明勅
皇后陛下がお誕生日のお言葉で、「生前退位」という言葉にお触れになった時の「衝撃」を、率直に表明しておられる。 「衝撃は大きなものでした。それまで私は、歴史の書物の中でもこうした表現に接したことが一度もなかったので、一瞬驚きと共に痛みを覚えたのかもしれません」と。生前退位というのは法学的な概念なので、一般の国民でさえ違和感を持って不思議ではない(歴史的な用語で...
「血が全てじゃない」という花園天皇の戒め
高森明勅
第95代花園天皇は、当時の皇太子だった量仁(かずひと)親王を戒めた文章を遺されている。その中で次のように述べておられる。 「我が国は一貫して皇室の血筋が天皇の地位を受け継ぐ国柄で、人徳や武力で天下を争う他国とは違う、たとえ人徳はなくても皇位に不安はない(T超訳ー血が全て!)などと、側近で媚びへつらう者は言うだろう。 だが、そうではない。 立派な君主でなければ...
天皇は「ロボット」ではない
高森明勅
戦後の憲法学は天皇を「ロボット的存在」(宮澤俊義氏)と見なそうとして来た。 だが天皇陛下は、皇太子時代にこうおっしゃっている。 「立場上、ある意味ではロボットになることも必要だが、それだけであってはいけない。その調和がむずかしい」(昭和44年8月12日)と。 陛下は、その調和点を歴史の中に、つまり“天皇の伝統的在り方”において発見されたのではないか。その発見...
竹田恒泰という血が全て!じゃない証明
高森明勅
テレビ朝日の番組「朝まで生テレビ」で、目を吊り上げて「血が全て!」と叫んだ竹田恒泰氏。 勿論、旧皇族ではない。それでも旧宮家の血筋を引いていることは事実。女系では明治天皇の玄孫に当たる。 血筋に不足はなかろう。なのに、あのザマ。 更に、これから先も何が出てくるやら。彼こそ、やっぱり「血が全て!」じゃない!!と誰もが納得出来る形で証明してくれている。 貴重な人...
天照大神は何故、尊いか?
高森明勅
日本神話の最高神は天照大神。 天照大神を祀(まつ)る伊勢の神宮は、約8万あると言われる全国の神社の中でも、最も尊いとされる。 では、天照大神は何故、尊いのか。答えは至ってシンプル。 尊い皇室の祖先神だから。ただそれだけ。じゃあ、皇室はどうして尊いか。 これまでの歴史で、国民にそう感じさせるだけの「役割」を、実際に果たしてこられたから。 それ以外に理由はない。...