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行政の公平・公正とは
高森明勅
一昨年(平成27年)の12月、京都産業大学が獣医学部新設について文部科学省を訪れ、相談したら「獣医学部は認めることが出来ない」と門前払い。これは、今治市の課長らがわざわざ首相官邸に呼ばれて、安倍首相の代理の首相秘書官から「希望に沿えるような方向で進んでいます」と太鼓判を押して貰って、「さすが加計さんだ、首相とも話ができるんだ」と盛り上がった、8カ月後。この扱...
自衛隊合憲論の有力化
高森明勅
元共産党員だった松竹伸幸氏、東大憲法学の正統を受け継ぐ長谷部恭男氏と木村草太氏、先に紹介した篠田英朗氏。 これらの人々は、言う迄もなくそれぞれ立場が大きく異なる。だが一方で、共通点もある。 それは皆、自衛隊合憲論に立っておられるという事。 公平に見て、今後は知識人の間でも、自衛隊合憲論が主流になるだろう。そうした趨勢の中、安倍首相の自衛隊加憲論は、いかにも時...
留守中だけエアコン作動
高森明勅
わが家では一階の居間に、エアコンなる文明の利器が1台、据え付けてある。 何年か前、家内の英断によって導入された。但し倹約を旨とし、夏場は原則、使わない。専ら冬の寒さ対策に使用される。 夏は窓を開け放し、網戸にすれば、幸い隣家とは些か距離があるので、風が縦横に吹き抜ける。 もっとも、私の書斎は座椅子のスペース以外、机の上も含めて、すっかり本や資料が覆い尽くして...
内閣支持率、前回退陣時に近付く
高森明勅
ANNの世論調査(7月15・16日実施)でも安倍内閣の支持率が3割を切った。 支持は29、2%(先月からマイナス8、7ポイント)。 不支持が54、5%(プラス12、9ポイント)。第1次安倍内閣退陣時の支持率に誤差の範囲まで近付いている。しかも支持率下落の底はまだ見えない。
アベノミクスという災厄
高森明勅
アベノミクスについて、早くから警鐘を鳴らして来たエコノミストの1人に、中原圭介氏がいる。 彼の発言から。 「日銀が国債だけでなく、民間のETFやREITを大量に購入している様子を見ると、私の目には安倍政権と日銀の本音は、『地価や株価を上昇させ、その資産効果によって富裕層の消費を増やし、それにより企業の業績を向上させる』こと、すなわちバブル期さながらの資産イン...
アベノミクスは成功したか?
高森明勅
安倍政権の最大のセールスポイントは、その経済政策だったはずだ。 いわゆるアベノミクス。これは成功したのか、どうか。 理論経済学(マクロ経済学、金融政策)が専門の服部茂幸氏の評価は、こうだ。 「アベノミクスの真実は単純である。日銀の異次元緩和はデフレ脱却にも、実体経済の回復にも失敗した。延べ就業時間は微減か、横ばいである。就業者の増加は、短時間労働者が増加した...
ある女子高生の憲法理解
高森明勅
憲法学者と女子高生とのやり取り。 憲法学者「憲法は国家権力を縛るものだから…『こんなものはないほうがいい』と権力者は思っている。だからこそ…改正しにくくなっているのは当然です。でも、日本だけが一度も改正していないというのは、ちょっとおかしくないですか?」 女子高生「…解釈が1つしかない憲法に直したほうがいいと思います」憲法学者「なるほど、解釈にゆれがあって議...
どこまで下がるか内閣支持率
高森明勅
下落が続く内閣支持率。 時事通信の世論調査(7月7日から10日実施)では、「支持」が29、9%まで落ち込んだ(前月よりマイナス15、2ポイント)。 一方、「不支持」は48、6%(プラス14、7ポイント)。遂に支持率が3割を切る調査結果まで現れた。第1次政権退陣時の数字により近づいている。 今後の推移に注目。