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偽物
偽物
高森明勅
高森明勅 去年から今年にかけて、「保守」のメッキが決定的に剥げた。1つは、天皇陛下の“ご譲位”を巡って。皇室への敬意も最低限の謙虚さすら、全く持ち合わせていない事実が、誰の目にも明らかになった。もう1つは、憲法改正を巡って。憲法問題の焦点は、他でもない9条の改正。特に9条「2項」(更に絞れば、戦力不保持の規定)こそ、問題の核心。 にも拘らず、一旦、安倍首相が、9条1、...
最もシンプルで実践的な憲法9条講義
最もシンプルで実践的な憲法9条講義
高森明勅
高森明勅 憲法9条1項。 国連憲章における武力行使の一般的な違法化(憲章4条2項)を確認した条文に過ぎない。よって同項の規定では、国連憲章が例外的に武力行使を認めている、(個別的・集団的)自衛権(同51条)の行使と集団安全保障(同42条)への参加は、禁止されない。 憲法9条2項。交戦権は武力行使の一般的な違法化に伴い、国際法上、あらゆる国において否認された。 従って、...
あれから1年
あれから1年
高森明勅
高森明勅 平成28年8月8日。 天皇陛下が“ご譲位”を希望される「おことば」を示された。 あれから1年。 圧倒的多数の国民が、陛下のお気持ちが叶えられることを、願った。 天皇陛下の統合力、求心力の卓越ぶりが改めて証明された。 同時に、「ニセ愛国者」どもの正体も暴露された。 この者らは、歴史に汚名を刻んだ。私どもは無力ながら、陛下のお気持ちに忠実に従い、多くの国民の意思...
改造後の安倍内閣の支持率
改造後の安倍内閣の支持率
高森明勅
高森明勅 支持率の急落に見舞われた安倍内閣。内閣改造を行い、神妙な姿勢を見せる。支持率の変化はどうか。ゴー宣道場では井上達夫氏が共同通信の直近の世論調査の結果に言及され(支持は44、4%。プラス8、6ポイント)、私も毎日新聞の調査を紹介した(支持は35%。プラス9ポイント)。 他の調査ではどうか。読売新聞の調査では支持が42%(プラス6ポイント)。不支持は48%(マイ...
自衛隊合憲論
自衛隊合憲論
高森明勅
高森明勅 8月のゴー宣道場での枝野幸男議員の発言から得たものは多い。例えば、政界では共産党などを除き、どの政党も自衛隊合憲論を採用している事実を、改めて確認出来た(但し共産党も事実上、容認。社民党は「違憲状態」論)。 そうであれば、憲法の改正が国会の発議による以上、今後、9条の改正が行われる場合、それは必ず自衛隊合憲論をスタートラインとしたものになるはずだ。 ちなみに...
枝野幸男議員には驚いた
枝野幸男議員には驚いた
高森明勅
高森明勅 8月のゴー宣道場。ゲストは衆議院議員の枝野幸男氏と法哲学者の井上達夫氏。実に濃密が議論が展開された。 予想を上回る内容。議論の密度という点では、これまでで最高だろう。それも殆どゲスト2人だけの間での議論だった。これは前代未聞。珍しい道場だった。井上氏は期待に違わぬ明朗かつ緻密で攻撃的な論じっぷり。現代の日本でも有数の論争家だろう。道場でもまさに氏の面目躍如の...
自主防衛のコスト
自主防衛のコスト
高森明勅
高森明勅 現代の「保守」の劣化を示す議論の1つ。自主防衛はコストがかかり過ぎる!という意見。 これって、「主権」をお金で売り渡して良いという発想に他ならない。或いは、その自覚すら無いのか。 堕落、退廃の極み。 それで、よく靖国神社に平気でお参り出来るな、と呆れる。どのツラ下げて英霊の前に出るのか。 ところで、自主防衛のコスト計算を実際に行ったのは、防衛大学校安全保障学...
寝言の研究
寝言の研究
高森明勅
高森明勅 安倍首相の自衛隊加憲論。 「合憲の自衛隊を合憲化する為に憲法改正が必要」という寝言。自衛隊が既に合憲で、しかも今のままで良いなら、当たり前ながらわざわざ“合憲化”する必要なし。従って憲法改正も必要なし。 これに対し、「戦力」未満で「非軍隊」の自衛隊を、「一人前の軍隊」にしたいなら、これまでの“制約”を解除する為に、憲法改正が欠かせない。だから、一先ず自衛隊「...
細野氏、感心しない
細野氏、感心しない
高森明勅
高森明勅 細野豪志議員が民進党を離れるとか。党の代表選挙を控えたこの時期に何をやっているのか。党に不満があるなら、どうして自ら代表選に出る努力をしないのか。自分がトップになる挑戦もしない、或いは出来ないまま、無責任に飛び出してどうする。 そんなことで、新しい動きのリーダーシップを取れるとは、とても思えない。まともな政治家なら相手にしないのではないか(せいぜい握手しなが...
憲法と自衛隊
憲法と自衛隊
高森明勅
高森明勅 憲法と自衛隊の関係をどう考えるか。 自衛隊は違憲か、合憲か。違憲と見るなら、行き先は2つ。憲法の規定に従って自衛隊を解体させる。 そうでなければ、自衛隊を維持する為に憲法を改正する。 そのどちらか。もし違憲論を唱えながら、これら2つのいずれに与するかを曖昧にするならば、それは欺瞞だ。 自衛隊を合憲と見る場合、行き先はやはり2つ。憲法も自衛隊も今のまま。 これ...
加計隠し内閣
加計隠し内閣
高森明勅
高森明勅 この度の安倍改造内閣。 一言で言えば「加計隠し内閣」。 でも“尻隠して頭隠さず”。だって、加計疑惑ど真ん中の安倍首相本人が残っているのだから。加計学園に選挙応援までして貰っていたようだし(週刊文春8月10日号)。
メタモルフォシス
メタモルフォシス
高森明勅
高森明勅 評論家の西部邁氏が先日、近刊の『ファシスタたらんとした者』(中央公論新社)を送って下さった。 その西部氏が、同著を巡るインタビューの中で、こんな発言をされている。 「時折、『西部はブレない』なんて褒めてくれる方があるけれど、僕からすれば全く嬉しくない評価ですよ。昔はよく、新宿の飲み屋街で 『おい西部、転向なんかして恥ずかしくないのか!』なんて罵声を浴びせられ...
靖国神社ナンバー3?
靖国神社ナンバー3?
高森明勅
高森明勅 『週刊ポスト』(8月11日号)に「靖国神社元ナンバー3『A級戦犯合祀手続きは間違いだった』」との記事。有り体に言って、同誌版元から出た近刊のパブ記事だ。それにしても、靖国神社を退職した著者を「元ナンバー3」とは驚き。 靖国神社の場合、トップは勿論、宮司。その下に権(ごん)宮司が2人いる。だから、ナンバー3は権宮司の下位の人物。その下に、「祢宜(ねぎ)」と呼ば...
双葉社の本
双葉社の本
高森明勅
高森明勅 2回にわたり天皇陛下のお言葉について喋った。僭越な振る舞いだ。気が引ける。 それでも、陛下のお言葉に関心を持つ人が少しでも増えて欲しいと願って、依頼に応じた。 ライターが仕上げた原稿を、初校の段階で、ごく限られた時間内にチェック。 再校まで見て、担当者に渡した。本1冊分の校正を金曜日の夜に受け取り、月曜日に戻すという慌ただしさ。 しかも、その間には他の用事も...
植民地化を免れた国語
植民地化を免れた国語
高森明勅
高森明勅 英語の〈普遍語〉としての覇権がさらに広がり、世界中の「国語」が危機に晒されている。 『日本語が滅びるとき』の著者、水村美苗氏の警鐘に耳を傾けよ。 「日本においてはみなが日本語で通じ合い、英語で通じ合えることがエリートのサインではない。英語ができる人が威張っており、収入もよく、社会の権利側に立つという構造になっていない…世界を見回せば、インテリが読む言語は英語...
国の為に「死ねない」自衛隊の最高指揮官
国の為に「死ねない」自衛隊の最高指揮官
高森明勅
高森明勅 以前、安倍安倍首相が関西方面の番組に出演。 「国の為に死ねるか」と問われた。 「イエス」か「ノー」か、と。その時、驚いた事に安倍首相は「分からない」と答えた。 「死ねるか」否かの問いに、“どっち付かず”の答えはない。 「死ねる」以外なら、それは「死ねない」という事。 勿論、テレビ番組でこんな質問をすること自体、いかにも軽薄。でも、安倍氏はそれを承知で出演した...
安倍政権に国防を任せられるか
安倍政権に国防を任せられるか
高森明勅
高森明勅 北朝鮮が弾道ミサイルを発射。稲田防衛大臣の辞任を狙いすましたようなタイミング。この場面で、専任の防衛大臣が不在、という情けない状態。こんな内閣に安心して国防を任せられるのか。
「ともちん」の「認識」と「指示」
「ともちん」の「認識」と「指示」
高森明勅
高森明勅 「ともちん」と言えば、往年のAKB48ファンなら板野友美さんを連想するだろう。だが安倍首相にとっては、“秘蔵っ子”稲田朋美前防衛大臣のこと。 その稲田氏は、「日報」の存在を報告されていたのか、否か。 特別防衛監察では予想通り、その肝心な部分を曖昧にした。 しかし、よく読むと口頭では報告されていた、と匂わせている。本人の説明でも、「報告されたとは“認識”してい...
国防の混乱を生み出したのは誰か?
国防の混乱を生み出したのは誰か?
高森明勅
高森明勅 防衛大臣、防衛事務次官、陸上幕僚長という、防衛省・自衛隊の最高指導部が揃って辞任へ。北朝鮮の弾道ミサイル発射警戒の最中にも拘らず、あってはならない前代未聞の事態。 どうなっているのか。紛れもなく安倍政権の大失態だ。 これは誰の責任か。言う迄もない。 安倍首相本人だ。 適材適所で大臣任命を行うか、もう少し早く稲田大臣を辞任させていたら、事態はここまで深刻になっ...
内閣支持率低下、産経新聞の分析
内閣支持率低下、産経新聞の分析
高森明勅
高森明勅 産経新聞・FNN合同世論調査(7月22・23日実施)でも安倍内閣の支持率は34、7%(前回よりマイナス12、9ポイント)。 やはり4割を切っている。 ちなみに同じ調査で、1月は60、7%、4月でも59、3%という高さ。何故こんなに落ち込んだのか。産経新聞自身の分析はこうだ。 「内閣支持率が急落したのは、森友学園や加計学園、自衛隊『日報』などの問題を通じ、首相...