高森明勅

偽物

高森明勅

2017年 8月 9日

去年から今年にかけて、
「保守」のメッキが決定的に剥げた。

1つは、天皇陛下の“ご譲位”を巡って。
皇室への敬意も最低限の謙虚さすら、
全く持ち合わせていない事実が、誰の目にも明らかになった。

もう1つは、憲法改正を巡って。
憲法問題の焦点は、
他でもない9条の改正。
特に9条「2項」(更に絞れば、
戦力不保持の規定)こそ、
問題の核心。

にも拘らず、一旦、安倍首相が、9条1、2項を
そのまま「維持」する自衛隊加憲(
事実上の改憲のの圧殺)、
という暴論を唱えると、
それに憤激すべきはずが、
一斉に“腰砕け”になった。

皇室と憲法。

この2つは、
保守にとって最も重大なテーマではないのか。

それらを巡って、「保守」の偽物ぶりが、
とことん炙り出された。

それは良いことだろう。