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いつの間にか国難だって
高森明勅
安倍首相の記者会見。 今回の解散は「国難突破解散」だと。あらら。 いつの間にか日本は国難に陥っていたようだ。何とも唐突。 もしそれが事実なら、わが国を国難に陥らせたのは誰か。 当然、その責めは政治の最高権力者が負うべきだ。つまり安倍氏本人の責任ということになろう。 でも、同氏は国難の最中(のはず)なのに自堕落な私邸暮らしを続けている。 彼の言葉の並外れた“軽...
全ての選択肢はテーブルの上に
高森明勅
安倍首相の国連演説。 「『全ての選択肢はテーブルの上にある』とする米国の立場を一貫して支持します」と。 “全ての選択肢”には勿論、軍事行動も含まれる。アメリカが武力行使に踏み切った場合、北朝鮮のミサイルはアメリカ本土ではなく、先ず日本に向かう。その覚悟があっての台詞なのか。 国民にも、政府の責任でその危険性を正しく伝えるつもりはあるのか。 又、逆に北に大幅に...
憲法76条改正は必要か
高森明勅
一人前の軍隊には軍刑法と軍法会議が欠かせない。 ところが、憲法76条2項に次のような規定がある。 「特別裁判所は、これを設置することができない」と。これでは軍法会議を設置できないのではないか。 普通「特別裁判所」は、特定の人または特定の事件について裁判する為に、通常裁判所の系列のほかに設けられる特別の裁判機関であり、帝国憲法下での軍法会議などがそれに当たる、...
憲法改正は未来の選択
高森明勅
こんな意見がある。 わざわざ憲法を改正しなくても、防衛費を増やせば良い。 法律の不備を補えば良い。 その他、今の憲法下で、やれる限りの事をやれば良い。 逆に、たとえ憲法を改正しても、それらの具体的な手当てがなければ、何の意味もない、と。 一理ある。憲法を改正しなくても出来る事は、着実に取り組むべきだ。 又、憲法改正だけで、日本が抱える課題がすっかり片付く訳で...
元ヤクザや前科者は一生白眼視?
高森明勅
私の狭い見聞からも、こんな事が言えるのではないか。卓越した人物の場合、本人の過去や親族、周辺の人間関係などに、しばしば「訳あり」な事例を見かける、と。それを一々事細かに調べ上げ、アラ捜しをして、何か欠点を見つけたら、その欠点を誇大に取り上げ、有能優秀な人材を次々と“葬り去る”ような事を繰り返したら、一体どうなるか。 損失を被るのは社会それ自体だろう。 大衆は...
高麗神社へのお出まし
高森明勅
天皇・皇后両陛下が、いわゆる“私的なご旅行”として埼玉県の高麗(こま)神社にお出まし(9月20日)。 「私的なご旅行」の場合、取り分け陛下のお気持ちをストレートに反映していると拝し得る。以前、わざわざ栃木県佐野市の郷土博物館にお出ましになって、田中正造が明治天皇に渡そうとして果たせなかった直訴状の現物を、直接ご覧になった事がある(平成26年5月21日)。強烈...
衆院選で憲法改正を問うのか
高森明勅
憲法学の通説は、解釈のロジックとしては無理筋の、7条解散を敢えて認める。 その理由は「民意による政治的争点の選択」。 ところが、この度の衆院選で民意を問うべき“政治的争点”は何か。さっぱり見えない。 安倍首相は、今年の5月3日に憲法改正を明確に打ち出した。 中身は「自衛隊」加憲論という最低最悪なシロモノ。 それでも、“自民党総裁”としてあれだけ踏み込んだ発言...
「7条」解散への疑問
高森明勅
衆議院の解散。 北朝鮮を巡る緊迫した情勢下、わざわざ政治空白を作って選挙とは。 どこまで平和ボケなのか。 「今しか勝てない」というのが本音らしい。国民の安全より自らの権力を守る方が遥かに大切、という安倍首相の考え方がよく分かる。解散には7条解散と69条解散がある、と言われている。69条を根拠とした解散は理解しやすい。 内閣は、衆議院で不信任決議が可決されたり...
エマニュエル・トッド「核武装」の勧め
高森明勅
『朝日新聞』に「日本核武装の勧め」が載った事がある(平成18年10月30日付)。 と言えば、驚く人と、「ああ、あれか」と思い出す人に、分かれるだろう。 勿論、朝日新聞自体の論説ではない。 フランスの歴史家、エマニュエル・トッドへのインタビュー記事だ。 タイトルは、そのものズバリ「日本に『核武装』を勧めたい」。トッド氏の予想外の発言に対するインタビュアー(若宮...
憲法改正の正道と邪道
高森明勅
正道とは「道理に叶った正しいやり方」。 その逆が“邪道”。邪道とは「本筋から外れた、望ましくない方法」。 近来、政界で唱えられている憲法改正論の多くは「邪道」。憲法改正そのものの手続きを緩和し、憲法の安定性を損なう96条改正。現在の9条の規定には手を着けず、3項を書き加えて、「非軍隊」の自衛隊を追認する“だけ”の改正。 あるいは、熟議の基礎となるべき二院制を...
ノーモア・ヒロシマの為に
高森明勅
北朝鮮はわが国に対して「核爆弾で海中に沈める」とまで恫喝している。 広島、長崎に続き、3発目(更に4発目、5発目…)の核爆弾を、わが国土に投下するというのだ。ノーモア・ヒロシマ。 ノーモア・ナガサキ。それが戦後日本の大切な標語だった。もう2度と日本に対して核兵器を使う事は許さない。その悲願を踏みにじるような恫喝だ。 この局面で、日本にどのような覚悟と、いかな...
北朝鮮という「核保有国」
高森明勅
ディプロマット誌シニアエディターのアンキット・パンダとマサチューセッツ工科大学准教授のピピン・ナランが「核保有国・北朝鮮と対峙する日」というレポートを書いている。 「いつかこうなることは分かっていた。北朝鮮はしばらく前から、その中長距離ミサイルに『大きくて重い核弾頭』を搭載できると主張してきた。6回目の核実験は、まさにその核弾頭の『実力』を確認するためだった...
マツコ・デラックスとマックス・ウェーバー
高森明勅
家内が好きな女装タレントのマツコ・デラックスさん。 先頃、山尾議員の不倫疑惑を巡りこんな発言をされたようだ。 「ちょっと叩き過ぎだよと思う。悪口をみんなで陰で言い合って、楽しませて貰っているから有難うで終わらせればいいのに、その人の人生を終わらせてしまうぐらい、根こそぎやっちゃうじゃない、いま。陰口叩くにしてもお洒落になって欲しい」と。バランス感覚のある発言...