高森明勅

衆院選で憲法改正を問うのか

高森明勅

2017年 9月 20日

憲法学の通説は、解釈のロジックとしては無理筋の、
7条解散を敢えて認める。

その理由は「民意による政治的争点の選択」。

ところが、この度の衆院選で民意を問うべき“政治的争点”は何か。

さっぱり見えない。

安倍首相は、今年の5月3日に憲法改正を明確に打ち出した。

中身は「自衛隊」加憲論という最低最悪なシロモノ。

それでも、
“自民党総裁”としてあれだけ踏み込んだ発言をした以上、
今回の選挙ではそれを一枚看板に押し立てて「民意を問う」のが
筋だろう。

安倍氏に、ほんの僅かでも国民への誠実さが残っているならば、だが。