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有事に自衛隊は米軍の指揮下に
高森明勅
国際政治学者、篠田英朗氏の『ほんとうの憲法』に次のような一節が。 「米軍は現在もなお5万人規模で駐留する。それだけではない。日本本土有事の際には、自衛隊は米軍の指揮下に入るだろう」さりげなく凄いことを書いている。わが国の憲法や防衛法制が全く予想しない事態だ。 まさか、そんな事はあるまい、と考える人が多いだろう。しかし韓国軍の指揮権も、有事にはいまだに米韓連合...
石破茂氏の勇気ある発言
高森明勅
自民党の石破茂衆議院議員が、北朝鮮の核開発への抑止力として、米軍の核兵器を国内に配備する是非を議論すべきだ、という考え方を番組内で述べたようだ。昭和42年に佐藤首相が初めて表明し、同46年に国会決議がなされた「非核3原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)」。 それを見直そう、との問題提起だ。3原則のうち「持たず、作らず」の見直しは、核拡散防止条約からの...
へこたれている場合ではない
高森明勅
ゴー宣道場の師範の1人が関わった不倫疑惑。 これによって、「生前退位」を巡って大きな貢献をしてくれた政治家が、窮地に陥る結果になった。 女性宮家についても、一層の活躍を期待していただけに、喪われたものは巨大。 残念だ。しかし、こんな事でへこたれる訳にはいかない。誰かに恨みをぶつけても仕方がない。客観的な情勢が厳しければ厳しいほど、我々の取り組みはより重大さを...
核拡散防止条約10条1項
高森明勅
わが国も加盟している核拡散防止条約。条約締結当時の核保有国には、その独占保有を認め、他の国々には新たな核保有を禁じる。 明らかな不平等条約だ。その10条1項に次のように規定する。 「各締約国は、この条約の対象である事項に関連する異常な事態が自国の至高の利益を危うくしていると認める場合には、その主権を行使してこの条約から脱退する権利を有する。当該締約国は、他の...
マルクス主義歴史学の終焉
高森明勅
戦後の歴史学の主流はしばらくマルクス主義歴史学だった。そのマルクス主義歴史学の牙城だった歴史科学協議会(歴科協)。その機関誌は『歴史評論』。 同誌9月号が「文献史学と日本古代国家形成史の新展開」という特集を組んでいる。 これを読むと、「確かにマルクス主義歴史学は終わった」と実感できる。 「各地の国家の諸形態に対するモンテスキューの飽くなき関心を継承しつつ、そ...
「眞」と「Let it be」
高森明勅
眞子内親王殿下のご婚約内定の記者会見。 お相手の小室圭氏が、座右の銘として「Let it be」という言葉を挙げられたのは、印象的だった。 「あるがままに」。 これは、実は眞子殿下のお名前と重なる。眞子殿下のお名前が決められた経緯は、次のようだったとされている。 先ず、秋篠宮殿下がヒラメキで「眞」という漢字をお決めになった。 次に、“響き”を考慮して読み方を...
何の為の首相公邸か?
高森明勅
首相が平素、公務を行うのが首相官邸。 それに併設され、首相が居住する為の建物が首相公邸だ。必ずしも公邸で住むことが義務付けられている訳ではない。それでも首相の職責を果たす上で、特に危機管理上、公邸で住むのが望ましいのは勿論だ。 現に、平成になって以降、歴代の首相は宮澤氏を除き皆、公邸に住んでいる(第1次政権時の安倍首相も)。 ところが、第2次政権以降、安倍首...
これまでにない脅威?
高森明勅
北朝鮮がミサイルを発射。 安倍首相は「これまでにない深刻かつ重大な脅威」と強調した。 しかし、北のミサイルが日本の上空を通過したのは、これで5回目。 何が「これまでにない」なのか。 菅内閣官房長官いわく「事前に通告もない」と。 平成10年8月、長距離弾道ミサイル「テポドン1号」を発射。 この時も事前通告はなかった。 その後、北朝鮮は“親切”に事前通告を繰り返...
退位に伴う儀式の変更
高森明勅
影響力が大きいテレビ局のディレクターから取材の依頼。 以前、取材を受けたディレクターの後釜らしい。 前任者もそうだったが、なかなか頭が良く、勉強もしている。 1時間半ほど喋った。ご譲位による皇位継承の場合、一連の儀式や行事の流れの変更はどうなるのか。その骨格を知りたかったようだ。そのあたりに目を着けた取材を、早々とスタートさせるあたり、他のテレビ局には出来な...