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「国会合意」の大切さ
高森明勅
天皇陛下のご譲位を巡る与野党協議。 その“合意”は「国会としての意思」を示す。 言う迄もなく国会は憲法上「国権の最高機関」(第41条)とされる。 従って、政府もその合意を軽視できない。 そのことが大切な意味を持つ。安倍政権への重大な“拘束”になるからだ。 民進党が全党・会派による議論の場を提案し、しっかり理論武装して議論を積み重ね、主張すべき点は明確に主張し...
4月のゴー宣道場は「総括と展望」
高森明勅
4月のゴー宣道場は重大。 何しろ、天皇陛下のご譲位を巡るこれまでの動きを、リアルかつシビアに総括し、今後の展望を描く回になるからだ。昨年8月以来の取り組みの、一先ず総決算になる。我々は何を成し遂げることが出来て、何をやり残したのか。達成し得たものと、手が届かなかったもの。 成果と課題。それらを政治やメディアの動き、知識人たちの言動も視野に入れながら、徹底的に...
3月ゴー宣道場、船田議員が良かった!
高森明勅
3月のゴー宣道場のゲストは自民党の船田元衆議院議員。勇気あるご参加。 頭脳明晰で人柄も上品。しかも穏やかな口調でかなり率直かつ辛辣な発言をされた。正直に言って、ここまで踏み込んだ発言をされるとは些か予想外。ユーモアの感覚もお持ち。 お蔭で充実した道場になった。 勿論、ご譲位を巡る客観情勢は必ずしも楽観を許さない。 しかし、今回の道場は必ず“後に繋がるもの”を...
百地章氏の「特例法」批判
高森明勅
憲法学者の百地章氏が特例法批判を展開しておられる。そのロジックは以下の通り。 「憲法第2条には…単なる『法律』ではなく、わざわざ『皇室典範』という名の法律によらなければならないことが憲法に明記されているわけだから、『特例法』のみによって『退位』を認めることは憲法違反の疑いがあり、許されない。 仮に、『皇室典範』とは別の、独立した『特例法』や『特別措置法』を制...
皇室会議の議決という退位要件
高森明勅
これまで私らが提案して来た退位の要件は3つ。 (1)皇嗣が成年に達していること。(2)天皇のご意思に基づくこと(他からの不当な干渉を排除すること)。(3)皇室会議の議決によること。 どれも当たり前の要件ばかり。ところが、いくつか批判もある。 (1)については、さすがに異論はない。 又、(2)への批判については既に反論した。と言うより、これを否定すれば「強制」...
「退位」は国政事項にあらず
高森明勅
昨日のブログで以下のようなことを述べた。 (1)天皇のご意思に基づく行為を、そのまま憲法の国政権能禁止に抵触すると見ることは出来ない。(2)その行為自体が政治的な意味を持つ場合にだけ、該当すると判断すべきだ。(3)「退位する」という行為は国政権能には当たらない。(4)従って、天皇のご意思を退位の要件の1つとしても、憲法には抵触しない。この(3)を更に補強して...
退位の要件に「天皇のご意思」は欠かせない
高森明勅
皇室典範本則の改正に反対する者らの最大の論拠は何か。恒久的な退位の要件を定めることは困難で、特に“天皇のご意思”を要件とすることは、憲法の「国政に関する権能を有しない」(第4条)との規定に抵触する、というもの。 果たしてそうか。まず、天皇がご自身のご意思によって何らかの行為をなさること自体が、国政権能禁止に抵触する、という誤解がある。 だが、そうではない。 ...
天皇陛下の「問いかけ」
高森明勅
昨年7月13日夜、NHKは、天皇陛下が「生前退位」のご意向を示されている、との驚きのニュースをスクープした。そのニュースが流れた直後、『月刊Hanada』の花田紀凱編集長から原稿依頼があった。前にもブログに書いたように、締め切りは16日。突然の大ニュースに突然の執筆依頼。 何の準備もなく、既に入っていたスケジュールの合間を縫って書き上げたのが、7月26日発売...
天の怒りか、地の声か(2)
高森明勅
森友学園の土地取得を巡る疑惑がいよいよ深まった。 籠池夫妻が、土地価格の値引きを求め、“賄賂”持参で自民党議員に働きかけていた事実が、鴻池議員によって暴露されたからだ。 これで、有力な政治家(又はその関係者)の介入があったことは、ほぼ疑う余地がなくなった。 これまで、政治家の介入を一貫して否定し続けて来た安倍首相の発言は、一気に信用を失った。 安倍氏の発言が...
天の怒りか、地の声か
高森明勅
森友学園の土地取得の経緯がいかにも怪しい。その土地の所有権は一旦、関西エアポートに移っていたのに、「錯誤」という訳の分からない理由で国有地に戻って、たちまち森友学園へ。そこから既に普通じゃない。 しかも、土地を購入した側が、法外な値引きの他に補助金とかも手にしていて、かえって儲かっているようにしか見えない。 実に奇妙。常識的には、“誰か”が森友学園に便宜を図...
深化した『天皇論』の作者が自作を語る3月ゴー宣道場
高森明勅
クールな国際政治学者というイメージの三浦瑠麗氏が、小林よしのり氏の『天皇論 平成29年』を読んで「心が抉られました」と感想を述べたという。 尊皇心をお持ちの証拠だ。 勿論、作品の素晴らしさがなければ、そんな感想は出てこない。天皇陛下の「尊さ」を、頭ごなしにではなく、理屈一辺倒でもなく、身近に分かりやすく腑に落ちるように、しかも強い衝撃力を持って表現出来る人間...
3月ゴー宣道場は「最後の戦い」か
高森明勅
政府は5月の連休の前か後に、天皇陛下のご譲位を可能にする法案を国会に提出することを予定している。 その前には実務的な法案策定の作業がある。だから3月末迄には、民進党など野党との合意を取り纏めるつもりだ。政府が有識者会議を3月15日に再開するのは、野党との調整はそれまでに済ませる(そこで調整を打ち切る!)、というメッセージ。 従って3月のゴー宣道場は、この問題...
3月ゴー宣道場、船田議員の勇気に応えよ!
高森明勅
2月のゴー宣道場は民進党の細野豪志・山尾志桜里両議員がゲストとして参加して下さった。これまで政治家を招いた道場は何度もある。 しかし、前回ほど「同志」的な雰囲気に終始した回はないだろう。内容も非常に充実していた。 メディア関係者も注目し、現実の政治のプロセスにも影響を与えた。まさに記念すべき道場になった。 今回は、何と自民党から船田元衆議院議員がゲストとして...
3月ゴー宣道場の注目点
高森明勅
2月のゴー宣道場はやはり極めて重要な回になった。皇室の重大事への現実的・政治的な直接の影響という点では、かつてない極めて大きな意味を持ったのではないか。ご譲位を巡る情勢が、(勿論、楽観はできないものの)ある程度まともな動きを見せている(保守論者には、昨日のブログで整理した9つの“出口”のEを主張した者がワンサといたし、安倍政権はひたすらDを狙っていたはず)。...