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内閣の助言と承認
高森明勅
高森明勅 12月22日、BS11の番組のゲストとして、50分ほどの枠の中で、天皇陛下のご公務を中心に話をした。ご譲位を巡る動きも、ここが分かっていないと、理解を誤る。その点で、番組制作サイドの着眼は良い。 番組終了後、キャスターやスタッフらも「初めて知った」と、興奮気味だったようだ。また延長線上のテーマで出演して欲しいとのこと。 今度は「皇室典範の改正か、特例法か」と...
産経記者は憲法を知らないのか
高森明勅
高森明勅 産経新聞のエース記者、阿比留瑠比氏の記事(12月22日付)が酷過ぎる。 8月8日の天皇陛下の「おことば」は予め内閣が同意し、その責任で公表された。 その事実は、この度の天皇誕生日に際しての記者会見でも、陛下ご自身が「内閣と相談しながら」とわざわざ言及なさった。 ならば、内閣がそこで述べられたお気持ちに添うべく、最大限努めるのは当然。 それを阿比留記者は憲法に...
GHQより酷い産経記者
高森明勅
高森明勅 拙著『天皇「生前退位」の真実』の中で「戦後憲法学はGHQより自虐的」という事実を指摘した。その戦後憲法学の正統を受け継ぐ学者たちでも、天皇陛下ご自身のご譲位について、ご本人のご意向に配慮することさえ、憲法に抵触するというような極端な解釈はしていない(高橋和之氏、長谷部恭男氏、木村草太氏ら)。ところが産経新聞はどうか。 エース記者の阿比留瑠比氏は、民進党の論点...
民進党の「論点整理」
高森明勅
高森明勅 12月21日、民進党が「皇位継承等に関する論点整理」を発表した。 冒頭、8月8日の天皇陛下のお言葉の締め括りに「国民の理解を得られることを、切に願っています」とおっしゃったのを「極めて重く受け止めることが、我々の議論の起点である」と明言している。 実に謙虚かつ誠実。政府が設けた有識者会議が殆ど見当外れな議論に終始しているのとは、大違い。 主な主張は以下の通り...
安倍首相の小学生時代
高森明勅
高森明勅 安倍首相の小学生時代のエピソード(宿題の面倒を見ていた乳母の話)。 「『宿題みんな済んだね?』と聞くと、晋ちゃんは『うん、済んだ』と言う。寝たあとに確かめると、ノートは真っ白。それでも次の日は『行ってきまーす』と元気よく家を出ます。それが安倍晋三でした」三つ子の魂百まで。
「生前退位」若手論客らの捉え方
高森明勅
高森明勅 いわゆる「生前退位」を巡る保守系重鎮?たちの反応は驚くほど不敬かつ醜悪なものが多かった。これに対し、若手の論客や実務家(昭和55年以降生まれ)の捉え方はどうか? 『文藝春秋』1月号に森健氏のレポートがある。掲載順にその一部を紹介する。 文筆家の古谷経衡氏「そもそも、女系・女性天皇の是非を議論すること自体がおかしいと思います。天皇家のことなのだから、皇族が決め...
気合いの「帯文」
高森明勅
高森明勅 過日、神保町の三省堂書店本店に立ち寄ると、月間売り上げベストテンのコーナーがあった。 「新書部門」を覗くと、拙著『天皇「生前退位」の真実』がギリギリ10位にランクイン。毎月膨大な新書が刊行されているから、健闘していると言うべきか。別の日に新宿の紀伊国屋書店本店に赴いた。既に初刷は売り切れたのか、増刷した拙著が並んでいた。初刷と増刷分では帯が違う。 初刷は白地...
男系論の悪あがき
高森明勅
高森明勅 『新潮45』1月号に男系「限定」論がいよいよ追い詰められたと感じさせる文章が載っている。村上政俊氏の一文。 「歴史を紐解けば、頼りになるのは傍系継承」「いわゆる女系容認で皇位継承が安定するというのは嘘だ。…いずれかの時点で今上陛下の子孫が女系を含め全て絶えることは充分ありうる」と。 「いずれかの時点で…ありうる」と言われたら、誰も否定できないだろう。 だが、...
伊藤之雄氏の「退位」論
高森明勅
高森明勅 日本近代史研究の第1人者で京都大学教授の伊藤之雄氏の「『退位』の近代史」から。 「退位問題を歴史的に考える際にこれまで見逃されてきた点は、明治期の大日本帝国憲法・旧皇室典範、終戦直後の日本国憲法・新皇室典範を制定した2つの時期における大きな制約である」 「昭和天皇は日本の復興を精神的に支えようと、新憲法公布後から『国事行為』にない日本各地への行幸をさらに積極...
BS11「報道ライブ」打ち合わせ
高森明勅
高森明勅 天皇誕生日の前日、12月22日に放送するBS11(イレブン)の「報道ライブ」で“生前退位”を取り上げる。午後8時59分から2時間、ぶっ通しでこのテーマを扱う。それへの出演が決まり、担当者の2人と事前の打ち合わせ。拙著をよく読み込んでいて、かつ共感してくれている気配。面白く充実した番組になりそうだ。
有識者会議という呆れた猿芝居
高森明勅
高森明勅 ご譲位を巡る有識者会議が、一代限りの特例法で対応する方向性を目指しているとの報道。有識者会議が設置される前から予想された通りの結論だ。どこまで天皇陛下を蔑ろにすれば気が済むのか。 特例法は、特定の人を対象とする対人法を禁じる近代の立法原則そのものを、踏みじる。皇位の継承は皇室典範によるべきことを特に規定した憲法にも明白に違反。これまで実施されて来た各種世論調...
チャンネルくらら「天皇『生前退位』の真実」
高森明勅
高森明勅 ネット放送局?「チャンネルくらら」の特別番組で憲政史家の倉山満氏と対談した。 題名は「天皇『生前退位』の真実」。 拙著の書名のまんま。1時間を目安に喋った。 ところが、このテーマで珍しく意気投合し、些か時間を延長。保守と言われる人々のレベルの低さを炙り出す結果になった。戦後憲法学の正統の継承者達よりもっと酷いことになっている。14日午後9時にアップされるそう...
巡回警備が始まった
高森明勅
高森明勅 12月11日、今年最後のゴー宣道場。 終了後、六本木のレストランを借りきって、設営隊、門弟の皆さんと一緒に忘年会。皆さんの献身的なお力添えがあってこそ、これ迄やってこれた(今回で60回!)。 感謝。 但し倉持弁護士と私は所用の為に、失礼ながら中座させて戴いた。門弟の皆さんと懇談する時間が取れず残念だった。要件を済ませて夜遅く帰宅。前日も高森稽古照今塾とそのさ...
倭国の風習、日本の伝統
高森明勅
高森明勅 わが国の国号が「倭」から「日本」に変わったのは、持統天皇の時代だった可能性が高い(拙著『謎とき「日本」誕生』など参照)。 で、同じ持統天皇から「譲位」が本格的に始まる。これ以前、皇極天皇の譲位があるものの、これは天皇から任命された「大臣」の蘇我入鹿が宮中で惨殺されるという異常事態に対応したもの。譲位後も「太上天皇」という称号は得ていない。 「皇祖母尊」と称さ...
男系「絶対」はいない
高森明勅
高森明勅 政府は、筋が悪過ぎる違憲の特例法に未練がましく拘っている。これは何故か。 皇室典範の改正を手を着けると当然、皇室そのものの存続を可能にする為の改正も、視野に入って来るから。 しかし、国民は皇室の存続を願っているのではないのか。 それとも、政府は皇室を潰したいのか。 そんなことは、よもやあるまい。皇室の存続を願う点で国民に対立はない。その為の典範改正の方向性に...
古川隆久氏の暴言
高森明勅
高森明勅 『FLASH』(12月20日号)にコメントを寄せた。記事の中では、ジャーナリストの櫻井よしこ氏とぶつかる形になっている。櫻井氏は「摂政の制度を活用すれば、陛下の負担を大幅に軽減できます」なんて未だに言っている。相変わらず「摂政」の何たるかもご存じないようだ。 同じ記事に、有識者会議のヒアリングに応じた人々へのアンケートの回答が載っている。 質問事項は一点のみ...
雅子妃殿下のご快癒を祈り上げる
高森明勅
高森明勅 12月9日は皇太子妃雅子殿下の53歳のお誕生日。心からお祝い申し上げる。 妃殿下には近来、ご快復のご様子が拝され、有難く喜ばしい。 特に、4月3日の神武天皇2600年式年祭に当たり、皇霊殿にてご立派に皇后陛下のご名代を務められた折の印象が、鮮やかだ。 言論人の一部に、皇室のご公務にも祭祀にも無知でその上、奇妙な劣等感を抱いている者がいて、妃殿下に無礼極まる悪...
恒久的な譲位制とご公務の柔軟性
高森明勅
高森明勅 ご譲位を巡る有識者会議。 ヒアリング対象も含め、レベルが低過ぎて国民に多大な不安を撒き散らしている。メンバー同士の意見交換では、公的行為について「各天皇自らの考えで程度と内容を決めればよく、各天皇、各時代により異なるべきだ」という意見がほとんどだったとか。しかし、論理的な思考力が無いのか、前段と後段が整合していない。 各時代、各天皇で異なる「べき」か否かも「...
皇室祭祀のご負担
高森明勅
高森明勅 誰も言わないようだから指摘しておく。皇室祭祀そのもの身体的なご負担は極めて大きい。普通のご公務なんて比べものにならない。 まずご潔斎。かかり湯だから、お若くご壮健でも、お風邪や肺炎に繋がり易い。ましてご高齢の場合、お風邪も決して油断出来ない。それからモーニングコートを召されて宮中三殿に向かわれる。三殿と棟続きのお召し替え用の御殿でお手水の後、古式のご装束をお...
靖国神社には参拝せず真珠湾に行く
高森明勅
高森明勅 安倍首相が真珠湾に「慰霊」に出かけるという。オバマ大統領の広島訪問への“答礼”のつもりか。 だが、100%戦争犯罪だった広島・長崎への原爆投下と、アメリカに追い詰められて行った真珠湾攻撃は、全く意味合いが異なる。 という以前に、靖国神社はほったらかし。わが国の英霊への慰霊は見送り続けている。 しかもその理由は、中韓の反対もさることながら、決定的だったのは、当...