高森明勅

男系「絶対」はいない

高森明勅

2016年 12月 11日

政府は、筋が悪過ぎる違憲の特例法に未練がましく拘っている。

これは何故か。

皇室典範の改正を手を着けると当然、皇室そのものの存続を
可能にする為の改正も、
視野に入って来るから。

しかし、国民は皇室の存続を願っているのではないのか。

それとも、政府は皇室を潰したいのか。

そんなことは、よもやあるまい。

皇室の存続を願う点で国民に対立はない。

その為の典範改正の方向性についても、
国民の間に根本的な対立は
あるまい。

政府は勘違いしているのではないか。

一部に頑迷かつ執拗な反対論者がいる、と。

しかし、少しでも責任のある議論をしようとする識者の中には、
男系「
絶対」を主張する者はいない。

これ迄も繰り返し引用して来たように、以下の通り。

百地章氏
万一の場合には、皇統を守るために、女帝さらに女系の選択
ということもあり得る」

八木秀次氏
正直に言えば私とて、女性天皇に絶対反対というわけではない。
男系継承という道を探して、万策尽きた場合には女性天皇も女系天皇
もやむを得ない」

政府は何を躊躇しているのか。