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秋篠宮殿下のお苛立ち
高森明勅
秋篠宮殿下のお誕生日に際しての記者会見で、以下のような質問があった。 「皇族方の減少や高齢化が進むなか…皇室の現状や将来のあり方」についてどう考えておられるか、と。皇室自体の存続が危うくなる制度上の欠陥が長年、放置され続けて来た点に関わる質問だ。 これに対して「将来的にその時にいる、それから活動できる皇族ができる範囲で公的な仕事を行っていくということになる」...
『宗教問題』で青木理氏と対談
高森明勅
季刊『宗教問題』16号でジャーナリストの青木理氏と対談した。題して「神社本庁、日本会議、安倍政権を問う」。見出しだけ掲げておく。 「神社界と日本会議」「神社界の規模は小さい」「政界への影響力は限定的」「限界がある神社の政治活動」「戦前回帰を望んでいるのか」「安倍政権は保守なのか」「戦後レジームを“保守”している」これだけで、既に読んだ気になられても困るけど。...
やはり特例法でのご譲位は憲法違反
高森明勅
私はかねて、天皇陛下のご譲位を特例法で行うやり方は憲法違反だ、と主張して来た。 憲法を普通に読めば、そのように理解する以外にないからだ。 ところが憲法・法律の専門家の反応がどうも鈍い。 と思っていたら、弁護士の倉持麟太郎氏が憲法上の規定のあり方(10条、17条、27条、47条)を検討。 それらではただ単に「法律でこれを定める」等となっているのに対し、皇位の継...
「鬼平犯科帳」最終回
高森明勅
長寿番組だったテレビ時代劇「鬼平犯科帳」が12月3日にシリーズ最終回。 平成元年にスタートして以来、28年間にわたって主演を務めた歌舞伎役者の中村吉右衛門氏は、終了を決意した理由をこう語っている。 「現在72歳になり、45歳の長谷川平蔵をはつらつと演じることがなかなか肉体的に大変になってきた面も出てきたものですから、平蔵を汚すようなことはしたくない、その前に...
首相官邸はどうなっている?
高森明勅
毎日新聞(12月1日付朝刊)等、複数の情報を総合すると以下の実態が見えてくる。 7月13日に「生前退位」を巡るNHKのスクープがあり、世上が騒然となる中、陛下ご自身が同21日、旧知の明石元紹氏に直接、お考えを伝えられた。明石氏は学習院幼稚園から高等科まで同窓だった知人。 ご譲位は「自分だけの問題ではない。将来にわたって象徴天皇制の在り方がどうあるべきかが大切...
殿下のご発言、ヒアリング、そして拙著
高森明勅
11月30日は秋篠宮殿下の51歳のお誕生日。それに先立ち記者会見があった。 そこで殿下は、天皇陛下の8月8日の「玉音放送」について、ご自身の受け止め方を率直に述べておられる(更に「天皇は存在するだけで良い」という一部の意見へのお考えも)。私は数日前に、会見でのやり取りの忠実なテープ起こしを入手した。それを拝読して、殿下ご自身が意図されたことでは勿論ないものの...
秋篠宮殿下のご発言に注目!
高森明勅
11月30日は秋篠宮殿下のお誕生日。それに先立ち恒例の記者会見があった。天皇陛下の8月8日の歴史的な「玉音放送」以後、初めての皇室からのメッセージ。例年にも増して注目する必要がある。 宮内庁記者クラブは殿下に“直球”の質問をしている。 これを見逃すな! __________________________ 「天皇制と女性の活躍」 平成28年12月11日(日)...
ご公務を減らせない理由
高森明勅
天皇陛下のご譲位を巡る議論でよく出てくるのが、ご公務を減らしてご負担を軽くして差し上げるべし、という意見。陛下はただ「祈り」だけに専念して下されば良い、と。今回の有識者会議の“看板”自体もその路線。しかし陛下ご自身が、既に8月8日のお言葉でそれを拒絶されている。何故ご公務を減らせないのか。 実際に長年、皇室祭祀に奉仕して来られた元掌典補の三木(そうぎ)善明氏...
健全な批判まで「政争」扱いするな
高森明勅
ご譲位を巡る政府の不誠実かつ無責任な対応に対する野党の健全な批判を、「政争の具にするな」と封殺する動きが見られる。天皇陛下のお気持ちと国民の受け止め方は、見事に一致している。そこから敢えて逸れようとする政府の態度を厳しく批判するのは、党利党略による政争ではない。 そこを混同するのは許されない。そうした批判は、「国民統合の象徴」たる天皇への敬意を持ち、国民の意...
北方領土のミサイル配備を追認する安倍政権
高森明勅
ロシアのプーチン大統領来日を控えたこのタイミングで、北方領土へのミサイル配備。日本側から経済協力のメニューを並べて見せたのに、この仕打ち。完全に舐められている。 わが国に「踏み絵」を迫っているのは明らか。 このミサイル配備を既成事実として“受け入れて”、平和条約締結への交渉を進めるのか、どうか。安倍首相は国会で「外交ルート」を通じて形ばかり遺憾の意を伝えたと...
産経記者の奇妙な言い分
高森明勅
天皇陛下のご譲位を巡る問題は勿論、政争の具にしたり、与野党激突的な展開があってはならない。 皇位の尊厳を汚し、「国民統合の象徴」としてのお立場を揺るがすことになるからだ。だが、既に陛下のお気持ちが明らかにされ、圧倒的多数の国民がそのご意向に添おうとしている中で、政府だけが真面目に応えようとする姿勢を見せない(具体的には陛下がご譲位を望まれているにも拘らず、畏...
拙著「見本」本が届いた
高森明勅
11月30日発売の拙著『天皇「「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)の「見本」本が届いた。 帯のキャチコピーが「御意のままに。」。 それに「世論調査で『天皇陛下のお気持ちを叶えたい』と国民の9割が思っている」と付け加えている。 よく出来ている。帯の後ろ側の部分には次のようなポイントを列挙。 〇7月13日夜7時のNHKニュース「天皇『生前退位』」報道の衝撃。〇天皇...
日本世論調査会「生前退位を可能に」89%
高森明勅
今回の「生前退位」の制度化を巡る、何人かの「識者」のレベルの低さは殆ど絶望的。 だが一方、圧倒的多数の国民の受け止め方は至って健全だ。日本世論調査会が11月5・6両日に実施した「皇室」に関する全国面接世論調査の結果は以下の通り。生前退位をできるようにした方がよい。89%。現行制度のままでよい。9%。 (生前退位は)今後の全ての天皇を対象にした方がよい。70%...
日本教師塾、テーマは「日本神話」
高森明勅
11月19日、今期3回目の日本教師塾。 今回のテーマは「日本神話」。 第1部は2人の小学校の先生方が発表された。トップバッターはまだ25歳の可愛らしい女性、H先生だ。 現在、2年生の担任をされている。日本神話を7つのパートに分ける高森説により、スケッチブック7冊の「神話紙芝居」を作成中。 これまで、第3話まで完成している。 すべてクレヨンで手描き。その絵はい...
呆れ果てた「廃帝」というプラン
高森明勅
ご譲位を巡る有識者会議のヒアリングに呼ばれた1人は、記者団の前で「退位後の天皇は前天皇と呼べば良い」と語ったようだ。 呆れ果てた暴言と言う他ない。 “前”天皇というのは、もはや天皇では“ない”、というだけの意味。前総理とか、前校長とかと同じ。 つまり、天皇が皇位を退かれて、「太上天皇」という新しい地位にお移りになるのを、拒否している訳だ。 天皇を天皇でなくす...