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特例法最終骨子案
高森明勅
高森明勅 産経新聞(4月25日付)に「譲位期日 皇室会議が関与  特例法案の最終骨子案 女性宮家創設 盛らず」との記事。 これを見ると、国会の合意では「結論を得るよう努力する」という“弱い”扱いになっていた皇室会議の関与が、法案にかろうじて入りそうだ。 「(譲位の日にあたる)施行期日の政令を定めるに当たっては内閣総理大臣はあらかじめ、皇室会議の意見を聴かなけ...
今週のスケジュール
高森明勅
高森明勅 今週の予定の一部。 25日、さる皇居勤労奉仕団の参加者に事前レクチャー。私自身も今年の11月辺りに、別の奉仕団で皇居の清掃奉仕が出来るかも知れない。 26日、ネット動画で倉山満氏と対談。 F誌編集会議。 又、藤岡信勝先生らと密談(?)。 27日、古事記ワンダーランドなど収録。 28日、大阪の読売テレビで「そこまで言って委員会」の収録。放送日はまだ聞いていない...
奇妙な「内奏」
高森明勅
高森明勅 安倍首相の動静を見ると、4月21日午前9時52分に皇居に参上し、内奏に及んでいる。内奏とは、首相や閣僚が所管事項、衆参議長が審議経過などについて内々に天皇にご報告、ご説明すること。 事務次官、警察庁長官、知事などについては「御進講」「御説明」「御報告」などと分類。 同日、午後5時34分から6時28分迄、天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議。ここで安倍氏は...
竜頭蛇尾
高森明勅
高森明勅 竜頭蛇尾とはこのことか。 「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」が最終報告書を提出した。 その内容には、「天皇の公務の負担軽減」についての提言は、全く含まれていない。何の為の会議だったのか。 ご譲位を巡る最大の論点は「皇室典範の改正による恒久制度化か、特例法による一代限りの例外的措置か」。これについても両論併記でお茶を濁した。1月に発表したレポートでは...
戦後レジーム的「天皇」像との対決
高森明勅
高森明勅 ご譲位を巡る最も本質的な対立。 それは、2つの天皇像の対立だった。 「国民に寄り添う」天皇と「国民と無縁な」天皇の対立。 前者は「天皇の伝統的在り方」に立脚した天皇像であり、後者は憲法の天皇条項を最大限、抑圧的に歪曲解釈した天皇像だ。 それは正に「戦後レジーム」的な天皇像と言うべきだろう。 今、政府が用意している、国会の合意すら軽視した特例法骨子案は、その戦...
徳ヲ樹(た)ツルコト深厚ナリ
高森明勅
高森明勅 明治天皇の「教育勅語」の冒頭は次のように始まる。 「朕(ちん)惟(おも)フニ我カ皇祖皇宗(こうそこうそう)国ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニ徳ヲ樹(た)ツルコト深厚(しんこう)ナリ」と。 これは、皇室の歴史への回想に他ならない。皇室の祖先が日本の国を始められたのは遠い昔に遡り、以来、代々にわたり「徳」を大切なものとして尊んで来た、と。 天皇は「存在」す...
共同通信ほか
高森明勅
高森明勅 共同通信の依頼で、ご譲位を巡る昨年以来の流れを振り返る文章を書いた。字数は僅か1200字。それでも新聞の紙面に載る記事としては小さくない方だろう。しかも、有識者会議の最終報告と政府の特例法骨子案について、書き加えを求められた。骨子案は某方面からいち早く全文を伝えて貰っていた。 ある程度、予想はしていたものの、随分と国会の合意を軽んじた内容になっている。これを...
有徳と有能
高森明勅
高森明勅 ご譲位を受け入れるか、否か。 それは2つの天皇像の対立だった。「国民に寄り添う」天皇か、「国民と無縁な」天皇か。天皇陛下ご自身は前者の天皇像を長年、全身全霊で追求し、実践して来られた。 皇太子殿下も秋篠宮殿下も同様。 勿論、圧倒的多数の国民もそのような「天皇」にこそ、素直な敬愛の念を抱いているだろう。 これは“能力主義”だという批判がある。国民から孤立した一...
特例法の行方
高森明勅
高森明勅 先頃、各党の努力でまとめられた国会の合意(議論のとりまとめ)。 それ自体はある程度、評価に値する内容だった。政府が策定する特例法は当然、それを尊重した内容でなければならないはず。だが予断を許さない。 国会の合意に意味を認めることと、特例法が誤った先例にならない水準を保てるかは、別の問題だ。政府に最低限の良識が残っているのか、どうか。
見逃せない「違い」
高森明勅
高森明勅 有識者会議の最終報告案の概要。 それと国会の合意(議論のとりまとめ)。 共に、ご譲位の為の法整備だけでなく、今後の皇室の存続への対策について言及する。 しかし、そこには微妙かつ重要な違いもある。 前者はこう述べる。 「皇族数の減少に対する対策について速やかに検討を行うことが必要」と。 それに対して、後者は次のようだ。 「安定的な皇位継承を確保するための女性宮...
皇位の安定的な継承の為に
高森明勅
高森明勅 有識者会議の最終報告案の概要。 その締め括りにこうある。 「今回、天皇陛下の譲位が実現され、皇太子徳仁親王殿下が新たな天皇に即位されることになれば、皇族数の減少に対してどのような対策を講じるかは一層先延ばしのできない課題となってくるものと考えられる。…内親王殿下および女王殿下は7方いらっしゃるが、天皇および皇族以外の男性と婚姻された場合、皇族の身分を失うこと...
些か補足
高森明勅
高森明勅 4月15日のブログに次のように書いた。 「『日本書紀』に収める「神武」から「持統」までの歴代天皇の漢風諡号も、「聖徳」より“後”に撰ばれているのだ」と。我ながら誤解を招き易い、舌足らずな文章だ。 これだと、『日本書紀』そのものに「神武」以下の漢風諡号が既に収められている、と錯覚されかねない。勿論、そんなことはない。 『書紀』に載せるのは全て“和風”諡号だ(但...
朝まで生テレビ30周年パーティーほか
高森明勅
高森明勅 4月13日は結婚記念日。 でもそれどころではなかった。午後1時から六本木のANAインターコンチネンタルホテルで朝まで生テレビの30周年記念パーティー。次の予定があるので早めに会場を訪れ、田原総一朗氏やチーフプロデューサーのY氏に簡単にご挨拶。すると西部邁先生がお見えに。レザーのジャケットにハットをかぶり、手には黒い革手袋という出で立ち。 田原氏いわく、「番組...
有識者会議まだまだ迷走
高森明勅
高森明勅 看板が気の毒な有識者会議。 このところ、専らご譲位の議論しかしていない。 しかもメインとなる論点は、既に国会の合意が成り立っている。 だから、隙間の議論に特化。それも、伝統的な「太上天皇」を止めて略称の「上皇」をそのまま正式な称号にするとか。 天皇陛下が昨年の8月8日の「おことば」ではっきり殯(もがり)などの簡素化を望まれ、しかも皇室典範は天皇だけが「大喪の...
BS11のインサイドアウトに生出演
高森明勅
高森明勅 4月13日、BS11の「報道ライブINsideOUT」に生出演。 午後8時59分から1時間の放送。 テーマは「議論大詰め 天皇陛下退位の行方」。ゲストは私の他に成城大学教授の森暢平氏。番組プロデューサーの話によると、森氏はご本人と私の立ち位置の違いを、概略こんな感じで分析されたとか。 横軸に「保守」―「リベラル」の対立を置く。 縦軸には「天皇の人間としての側...
九州ゴー宣道場裏話
高森明勅
高森明勅 九州ゴー宣道場。 実は、小林よしのり氏の体調は最悪だった。第1回以来、お側で拝見して、こんなに調子が悪そうだったことは、かつて無かった。それでも執念で成功させてしまう。 そこが小林氏の凄いところ。しかも終わってからの反省会では、「新しい機軸を打ち出せなかった」と不満を洩らしておられた。 「みんながビックリするような斬新さが無かった」と。 さすがだ。小林氏のこ...
九州ゴー宣道場
高森明勅
高森明勅 4月9日、九州ゴー宣道場。 会場の3分の2は初参加とか。そうは思えない温かく親しげな雰囲気。しかも参加者のレベルが高い。 今回の道場は成功。その最大の理由は、参加者の熱意と知的・思想的なレベルの高さそのもの。 だから終始、気持ち良く話すことが出来た。九州設営隊長はじめ関係各位の誠意と献身に感謝。
還暦祝い
高森明勅
高森明勅 3月の高森稽古照今塾が終わった後、塾生たちが私の還暦(但し満年齢)の祝いをしてくれた。 楽しい宴の一時。 その際、みんなから貰ったプレゼントが、赤いチャンチャンコの代わりに(チャンチャンコは断った!)お揃いの赤いネクタイとポケットチーフ。福岡でのゴー宣道場では(センスが良いかどうか、私の趣味かどうかはともかく!)それを身に付けて登壇。塾生諸君、有難う! ちな...
譲位要件(3)について
高森明勅
高森明勅 先頃の衆参正副議長による“議論のとりまとめ”で、特に心配なのが譲位要件(3)。 譲位は皇室会議の議決による。この要件だ。 何故この要件が必要なのか。 先ずは、譲位が万が一にも客観的妥当性を欠くことが無いように。これで所謂「恣意的な」ケースを防ぐことが出来る。 更に、譲位の責任が直接、天皇ご本人に及ぶのも避けられる。 では、どうして国会ではなく、皇室会議なのか...
民進党の全議員懇談会へ
高森明勅
高森明勅 4月6日、民進党の「皇位継承等に関する全議員懇談会」に招かれた。 先頃、ご譲位を巡って衆参正副議長による“議論のとりまとめ”が、与野党全体会議で了承された。これをうけて、その内容をどう評価するかをテーマに、講演を依頼されたのだ。 司会は山尾志桜里議員。 冒頭、皇位検討委員会の長浜委員長の挨拶。 次に、馬渕同委員会事務局長から「とりまとめ」及びこれへの党のスタ...