高森明勅

些か補足

高森明勅

2017年 4月 16日

4月15日のブログに次のように書いた。

「『日本書紀』に収める「神武」から「持統」
までの歴代天皇の漢風諡号も、「
聖徳」より
“後”に撰ばれているのだ」と。

我ながら誤解を招き易い、
舌足らずな文章だ。

これだと、『日本書紀』そのものに
「神武」
以下の漢風諡号が既に収められている、
と錯覚されかねない。

勿論、そんなことはない。

『書紀』に載せるのは全て“和風”諡号だ
(但し、後世の写本に漢風諡号が追記された為に、
活字本では漢風諡号が入っていて、紛らわしい)。

『書紀』に収められている歴代天皇の漢風諡号が撰ばれたのは、
『書紀』
完成より後。

それより前に、厩戸皇子の「聖徳」という諡号が撰ばれていた。

そのことを、なるべく手短に言いたかったのだ。

推敲不足を反省しながら、
説明を補足させて戴く。

これでもまだまだ
分かりにくいのはご容赦願いたい。