- 新しい順
- 古い順
- タイル表示
- リスト表示
クリスチャン10世の「ナチスへの抵抗」
高森明勅
デンマーク国王、クリスチャン10世。 第2次世界大戦の当時、同国はナチスの占領下に置かれた。 その時、クリスチャン10世はどのように振る舞ったか。 「デンマーク国民にとって『ナチスへの抵抗』の象徴となっていたのが、 ほかならぬ老国王クリスチャン10世であった。 国王は占領の翌日からコペンハーゲンの町を毎朝馬で散策した...
「集団的自衛権」は合憲?
高森明勅
井上武史氏は憲法学者としては珍しく「集団的自衛権」は合憲との立場。 学界では絶対的な少数説だろう。 しかし、学説の当否が多数決で決まる訳ではないのは、私自身、体験的にも確信している。では井上氏はどのような論理で合憲との結論を導いているのか。およそ以下のようであるらしい。 (1)政府が、それまでの憲法解釈を変更する事自体は、憲法上の問題はない。(2)集団的自衛...
自衛隊元高級幹部の「加憲」擁護論
高森明勅
日本会議の機関誌『日本の息吹』6月号に、航空自衛隊の元空将(最高位の階級)だった織田邦男氏の自衛隊「加憲」への擁護論が掲載されている。 憲法9条2項の「戦力不保持」規定を“維持”する事への問題意識が意外なほど低い。 「自衛隊違憲論がなくなれば現状より一歩前進です。現状より1ミリでも前進すればそれは政治としては合格だと思います」と。 これについては3点、指摘す...
「憲法改正」のプロセスで大切な要素
高森明勅
憲法学者の井上武史氏が指摘する(ご譲位を可能にする特例法の時のやり方を踏まえた)憲法改正のプロセスでの大切な要素は以下の通り。 (1)現実的必要性(2)専門家の関与(3)内閣による改憲原案の提出(4)幅広い国民の合意。傾聴に値する。民間ながら特例法の制定に些かタッチした立場から、敢えて付け加えるならば、あの時は与野党協議を通じて、ほぼ国会全体の合意が(自由党...
「首相動静」は信用できない
高森明勅
愛媛県の中村時広知事。 以前、松山市長時代にお会いした記憶がある。 まっとうな「保守」という印象だった。 この度、愛媛県が国会に提出した文書に、平成27年2月25日に加計学園の理事長が安倍首相と獣医学部新設を巡って、面談していた事が明記されていた。安倍首相がこれまで国会で説明していた事実と全く異なる。どちらかが嘘をついている、と考えるしかない(論理的には、ど...
立憲民主党衆議院「比例代表」小林よしのり候補?
高森明勅
日本テレビ国会官邸キャップ、青山和弘氏の『恩讐と迷走の日本政治』(文藝春秋)に、昨年の衆議院選挙突入前夜のこんな1コマが描かれている。枝野幸男氏が「立憲民主党」の結成を表明した翌日の平成29年10月3日。青山記者は衆議院第1議員会館の枝野事務所に顔を出した。そこでの枝野氏とのやり取り。 「『比例代表の候補者も探しているんですか』 この質問の後、枝野は少し身を...
文春新書『元号』は訂正が必要
高森明勅
文春新書『元号』(所功氏他)に「平成」への改元を巡り以下の記述がある。 「(昭和64年1月7日午後)1時50分から全閣僚会議(事務方も入る)が開かれ、さらに2時10分からの臨時閣議において、新元号は『平成』と決定された。 そこで石原(信雄)官房副長官は直ちに宮内庁長官の藤森昭一に電話を入れ、長官から新天皇に『新元号は平成』と報告」と。 これが事実なら、天皇陛...