- 新しい順
- 古い順
- タイル表示
- リスト表示
日本国憲法の正当性の根拠とされた「8月革命説」は成り立たない
高森明勅
日本に主権が無かった被占領下に制定された日本国憲法。 果たして「憲法」としての正当性はあるのか。 この本質的な疑問への回答として、長く通説的な位置にあったのが 宮澤俊義氏が唱えた「8月革命説」だった。 ①わが国が、“国民主権”への転換を求める「ポツダム宣言」を 受諾したことで、昭和20年8月14日の時点において既に法的な意味で “革命”が起きていた。 ②その...
トランプ米大統領誕生の背景にロシアの「影響工作」という“戦争”
高森明勅
現代の国家間の戦い(現代戦)において重要な位置を占める 「情報戦」。 その情報戦の中でも、「影響工作(IO=Influence Operation)」 が注目されているという。 影響工作が効果を示した典型的な実例は2016年のアメリカ大統領選挙。 ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンが争った。 この時、どのような事態になったか。 「ロシアはドナルド・トラ...
ロシアのウクライナ侵略に見る現代の戦争の「ハイブリッド」化
高森明勅
日本の陸上自衛隊が、日露戦争以来、 100年以上の“伝統”を誇る「突撃」訓練を繰り返している一方で、 現代の戦争はどのような様相を呈しているのか。 2014年のロシアによるウクライナ侵攻に、 その実例を見ることができる。 「当時、ロシアは電子戦によってウクライナのレーダーを 使用不能にするとともに、サイバー攻撃(ハッキング)で発電所、 メディアの機器を乗っ取...
4月21日、皇位継承有識者会議ヒアリングでの女性・女系容認論
高森明勅
去る4月21日、皇位継承を巡る有識者会議の 第2回ヒアリングが実施された。 日本近現代史の専門家で日本大学文理学部教授・古川隆久氏、 日本中世史の専門家で東京大学史料編纂所所長・本郷恵子氏らが、 女性・女系天皇を容認すべきであるとの立場を明確に示された。 本郷氏の説明資料から。 「〔皇位継承資格を男系男子に限定する現在の制度について〕 今日の家族観や性別につ...
陸上自衛隊が時代錯誤の「突撃」訓練を続けるのは“平和”憲法のせい?
高森明勅
陸上自衛隊が今も、旧式の「突撃」訓練を続けている事実を どれだけの国民が知っているだろうか。 私も二見龍氏の『自衛隊は市街戦を戦えるか』(新潮新書) を読むまで知らなかった。 その時代錯誤ぶりとリアリティーの欠如に驚く。 一方、市街地を予想した戦闘訓練は、一時期だけ取り組んだものの、 その後は行われていないとか。 二見氏は同著の後書きに、次のようなエピソード...
政府答弁書、有識者会議は現在の皇位継承順位を前提にせず!
高森明勅
去る4月8日に、国民民主党の山尾志桜里衆院議員が 退位特例法の附帯決議に応える為の有識者会議に関し、 以下の3点について質問主意書を政府に提出された。 およそ次のような趣旨の質問だった。 ①皇位継承の順位について、「現在の順位を変えない」 ことが前提になっているのか? ②ヒアリングの聴取項目に「(現在、皇族でない)皇統に属する男系の男子」 とある(項目9)の...
日本国憲法は制定当初、「生きて」いたのか「死んで」いたのか
高森明勅
日本国憲法を巡る本質的な問い掛け。 「日本国憲法は制定当初、果たして“生きて”いたのか、 それとも“死んで”いたのか」。 これまで、この「問い」はどれだけ自覚的に追及されて来たのか。 日本国憲法にとって、“急所”とも言える問いではあるまいか。 と言うのは、答えは、この問いが自覚された“瞬間”に、 出てしまうからだ。 「死んでいた」と。 先ず、前文に「日本国民...
5月3日、ゴー宣道場拡大版は「憲法」論議の新地平を目指す
高森明勅
5月3日、憲法記念日のゴー宣道場は、 都内・交通至便の会場で、いつもより多くの参加者を 集めることが出来る。 勿論、入念な新型コロナウイルスの感染防止の為の対策が 行われることになっている。 午後1時から、間に休憩を挟んで3時間、 「憲法は今、生きているかーーコロナ禍・自衛権・天皇」 というテーマで、予断を排した自由闊達が討議が展開される。 私が期待している...
台湾の危機はそのまま日本の危機である現実を直視せよ!
高森明勅
わが国は被占領下に、自国の「戦力」不保持を強制する 憲法を押し付けられた。 しかし、それを現代に至るまで後生大事にそのまま維持して来たのは、 他でもない日本人自身だ。 その結果、国際法上あらゆる独立国に認められている 「自衛権」の行使が事実上、大幅に制約されたまま。 それが、他国(=アメリカ)の「戦力」に全面的・絶対的に 依存しなければならない構図を、避け難...
世界でも類いまれな「戦力」不保持を自国に強制する憲法
高森明勅
わが国は、自国が「戦力」を保持することを禁止した、 世界でも類い稀(まれ)な憲法を持っている。 従来、コスタリカ共和国(人口=499万人)の憲法が軍隊を 否定していると喧伝されて来た。 だが、その実態は井上達夫氏の報告に詳しい。 同憲法には「米州(アメリカ州、南北アメリカ)の協定により 又は国防のためにのみ、軍事力を組織することができる」(12条) 「コスタ...
教科書が教えない日本国憲法「制定」の真実とは?
高森明勅
憲法は一般に、誰によって定められたか(憲法制定権力の所在) によって、3種類に分けられる。 ①欽定(きんてい)憲法。②民定憲法。③君民協約憲法。 ①は、君主が定めた憲法。②は、国民が定めた憲法。 ③は、君主と国民の合意によって定められた憲法。 日本国憲法については、普通、②と理解されている。 教科書にもそう書いているし、教師もそのように教える。 根拠は、憲法...
ちばてつや氏『わたしの金子みすゞ』から金子作品を紹介
高森明勅
ちばてつや氏の『わたしの金子みすゞ』から 金子作品を3編、追加して紹介する。 こころ お母さまは 大人で大きいけれど、 お母さまの おこころはちひさい。 だって、お母さまはいひました、 ちひさい私でいつぱいだつて。 私は子供で ちひさいけれど、 ちひさい私のこころは大きい。 だつて、大きいお母さまで、 まだいつぱいにならないで、 いろんな事をお...
神保町で見つけた、ちばてつや氏の『わたしの金子みすゞ』
高森明勅
神保町の古書店街の外れ。 集英社近くの、靖国通りから裏側に入った道沿いに、 小さな古本屋がポツンとある。 この店にほぼ月に1度は訪れる。 毎月、その近くに用事があるので、そのついで。 店の名前は「手文庫」。 改めて言うまでもなく、“手文庫”というのは、手近に置いて 文具や手紙などを入れておく小箱だ。 こんな店名にも、店主の奥ゆかしさが伝わってくる。 店主はや...
日本国憲法は生きているか、と問いかけた小室直樹氏の提起
高森明勅
5月3日のゴー宣道場のテーマは「憲法は今、生きているか」。 このテーマに触れて小室直樹氏の『痛快!憲法学』 (平成13年、集英社)を思い起こした人がいるかも知れない。 と、言っても小室氏の名前すら知らない人もいるだろう。 念の為に同書に掲げられている同氏のプロフィールを引いておこう。 「1932年、東京生まれ。 京都大学理学部数学科、大阪大学大学院経済学研究...
新潟で「皇室バッシング」をテーマに初めてのゴー宣道場を開催
高森明勅
4月11日、新潟で初めてのゴー宣道場を開催。 テーマは皇室への心ないバッシングについて。 長年にわたり、攻撃対象を変えながらも、延々と続いて来た。 現在進行形の問題だ。 とても綺麗な会場。 その会場は満席。 参加下さった方々の表情から、熱意がひしひしと伝わる。 各地でパブリックビューイングも。 冒頭、漫画家の小林よしのり氏が、小室圭さんが 公開された文書に触...
皇位継承有識者会議を巡り、山尾志桜里衆院議員が質問主意書
高森明勅
4月8日、退位特例法の附帯決議に応え、皇位の安定継承を目指す 制度改正を検討する有識者会議で、櫻井よしこ氏ら5名から、 ヒアリングを実施した。 これがヒアリングの第1回。 そこでの発言は、対象者の名前が公表された時点で、ほぼ想像できた。 それよりも、同日、国民民主党の山尾志桜里衆院議員が同会議を巡り、 政府への質問主意書を提出されているので、むしろ、 こちら...
「全ては幻想」論者、岸田秀氏の最も“冷淡な”皇室「必要」論
高森明勅
心理学者でフロイディアンの岸田秀氏。 「人間は本能が壊れた動物である」 「壊れた本能を補う為には幻想が不可欠」 「自我も世界も全て幻想である」という“唯幻論”を唱えて、 大きなインパクトを与えた。 代表作は、ベストセラーになった『ものぐさ精神分析』シリーズ。 その岸田氏が、天皇・皇室について以下のように語っている。 「平和な時代には、国民は皇室に無関心になる...
被占領下の不敬罪廃止はGHQが皇室への尊敬を危険視した為
高森明勅
戦前の不敬罪の運用には反省すべき点も勿論あっただろう。 しかし、今の憲法の下でも不敬罪は認め得る、 という裁判所の判決も下っていた(プラカード事件の際の第2審判決、 昭和22年6月28日、東京高裁)。 「天皇個人に対する誹毀誹謗の所為は依然として 日本国ならびに日本国民統合の象徴にひびを入らせる 結果になるもので、従ってこの種の行為にたいして刑法不敬罪の 規...
天皇陛下は毎年、孝明天皇のご命日に祭祀を続けられている
高森明勅
私が学生時代に、孝明天皇を刺し殺す場面を描いた 映画に抗議して、該当場面を削除させた話。少しだけ 補足しておこう。 孝明天皇は、当時の天皇陛下(昭和天皇)の “ひいおじい様”に当たるので、今なら大正天皇の 位置におられた。 現在、大正天皇が刺し殺される映画が全国の映画館で 堂々と上映されるということは、少し想像しにくいのでは あるまいか。 同作品の監督に直接...
抗議相手の映画監督の真剣、誠実な態度に感動した
高森明勅
その日(昭和55年7月2日)、大学生だった私は、 映画会社の京都にある撮影所に出向いていた。 目的は、孝明天皇を“刺し殺す”という過激な場面を 敢えて設定した映画会社に、抗議すること。 幸い、同社の映画製作部門のトップで撮影所の所長 (常務取締役・企画製作部長、後に社長)と同作品の監督に 直接、私の考えを伝える機会を得た。 東京からは、友人と後輩が一緒だった...