高森明勅

日本世論調査会「生前退位を可能に」89%

高森明勅

2016年 11月 23日

今回の「生前退位」の制度化を巡る、何人かの「識者」のレベルの
低さは殆ど絶望的。

だが一方、圧倒的多数の国民の受け止め方は至って健全だ。

日本世論調査会が11月5・6両日に実施した「皇室」
に関する
全国面接世論調査の結果は以下の通り。

生前退位をできるようにした方がよい。
89%。

現行制度のままでよい。
9%。

(生前退位は)今後の全ての天皇を対象にした方がよい。
70%。
今の天皇陛下に限った方がよい。
26%。

今の有識者会議で女性・女系天皇や女性宮家についても
議論した方がよい。
82%。

女性・女系天皇を容認。
85%。

反対。
10%。

天皇に対して親しみを感じる。
47%(前回の平成24年は57%
)。

すてきだと思う。
20%(前回は13%)。

尊くて恐れ多い。
15%(前回は8%)。

反感。
1%(ほぼ変わらず)。

天皇陛下のお気持ちは明確で、
圧倒的多数の国民も
そのお気持ちに添いたいと願っている。

ところが、政府だけがソッポを向こうとしている。

まことに奇妙な構図だ。

民進党の野田幹事長は11月21日の記者会見で、
有識者会議の論点の設定の仕方を
本質からあえてずらそうとしている」と批判。

ヒアリング対象の人選
ても
「退位を認めないような発言をする人が、いっぱいいます」
(陛下の)意に反する人たちを呼び集めるというやり方に、
強い違和感を感じます」
「国民世論からかけ離れている」
と。

極めて全うな批判だろう。