開戦前夜の年が終わる!
果たして来年は?
小林よしのりライジングVol.560
配信です!!
今週号のタイトルは
「満蒙は日本の生命線(日本の存立危機)」

日中関係は緊迫したまま年を越すことがほぼ確実となった。
何もかも、高市早苗の不用意な発言がもたしたことだ。
ところが高市の責任を追及する声は未だに大きくならず、内閣支持率も高水準のまま。高市を支持するネトウヨ・サナ活連合は、ひたすら中国が横暴だの、中国に屈するなだのと繰り返すばかりだ。
だが、何も考えずにそんな勇まし気なことを言ったところで、一切全く何にもならない。
外交は相手のあることなのだから、トラブルが起きた時には相手が何を考えているのかをまず理解する必要がある。
なぜ中国は「台湾有事は日本の存立危機事態」という言葉にそこまで過剰に反応したのか?
この言葉を聞いて連想するのは、「満蒙は日本の生命線」という言葉だ。
この言葉、今の日本人は知らない人の方が多いだろうが、中国人はみんな知っている。
「満蒙は日本の生命線」という言葉について掘り下げていくと、騒動の本質がよりはっきり見えてくるのである!
泉美木蘭のトンデモ見聞録は
「法と人権で国際社会を生き延びられるか?」
日中関係の緊張を背景に、日本では「人権外交」や「国際法」を掲げて、中国に“法的に”対抗しようとする言説が勢いを増している。
第二次世界大戦終結後、今度こそこの悲劇を繰り返さないために、「国際法」によって世界を秩序付けようという発想が生まれ、様々な努力が積み重ねられてきた。
そうして80年、果たして国際法秩序は構築されたであろうか?
それが実現していれば本当に理想的だったのだが、残念ながら実際には世界はそのようにはなっていない。それはロシアによるウクライナ侵攻ひとつ見ても明らかである。
今や世界は弱肉強食の帝国主義の時代に逆もどりしかねないところにまで来ている。そんな中で、国際法に望みをかけ続けていていいのだろうか?
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」
…首相が国会で勝手に「台湾有事は日本の存立危機事態」なんて言ってしまうことがどれだけ危険で異常なことなのかが、未だに一般に浸透していないし、それどころか、この発言が絶賛までされている始末だ。
外交というものは相手のあることなのだから、トラブルが生じた時には相手が何を考えているのかを理解しなければ、関係がこじれるばかりである。だからここで、中国人が高市早苗の「台湾有事は日本の存立危機事態」発言をどういう意味に受け止めたのかということを、もう少し分析しておこう。
「台湾有事は日本の存立危機事態」と聞いて、わしが思い起こすのは「満蒙は日本の生命線」だ。非常によく似た言葉だ。この言葉が生まれた経緯を見ていくと、中国人が高市早苗の「台湾有事」発言をどう受け止めたのかがよくわかるのである。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」
…中国との緊張が高まるなか、日本では、「人権外交」や「国際法」を掲げて、中国に“法的に”対抗しようとする言説が勢いを増している。
世界各国には、「国際協調」を前提に、「国際秩序」を保つために互いに「国際法」を遵守し、人類としての進歩と、各国の国益を両立させていこうとする発想があった。それが機能するのなら、理想的な姿だっただろう。
ところが、価値観は普遍的なものではないことが露呈し、そうはいかない時代に入ってしまった。時代はすでに「開戦前夜」の帝国主義モードと言える状態に突入してしまっているのだ。
そんな時代に、「人権外交」や「国際法」を掲げて、中国に“法的に”対抗することなど、できるのだろうか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」
…漫画を超えていくような出来事が現実で起きることをどう考える?
この国は右傾化ではなく幼稚化しているのでは?
週刊少年ジャンプで十数年前に終了した作品がアニメに…これは埋もれた良作が日の目を見ると考えるべきか、現在の業界がネタ切れを起こしているのかどっち?
昔の反骨精神のあるミュージシャンが作っていたような曲が今は出てこない理由とは?
ミス・フィンランドの女性が目を釣り上げるジェスチャーをSNSに上げたことに端を発するアジア人差別問題をどう見る?
…等々、よしりんの回答や如何に!?
目次
- ゴーマニズム宣言・第589回
「満蒙は日本の生命線(日本の存立危機)」 - 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第384回
「法と人権で国際社会を生き延びられるか?」 - Q&Aコーナー
- 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
- 編集後記