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継体天皇は「皇族」として即位
継体天皇は「皇族」として即位
高森明勅
高森明勅 歴代天皇の中で、天皇との血縁が飛び抜けて遠かった継体天皇 (26代、応神天皇の5世の孫)。 しかし、決して皇族(王族)の身分を失っていなかった。 それを証明するのが、和歌山県の隅田(すだ)八幡神社に伝わる 人物画像鏡(国宝)だ。同鏡の銘文に記されている 「癸未年(きびねん、みずのとひつじのとし)」という年紀を何年に比定するか。長く見解が分かれていた。 しかし...
旧宮家の血縁の遠さ
旧宮家の血縁の遠さ
高森明勅
高森明勅 旧宮家系国民男性は皆さん、天皇から遥かに血縁の 遠い人達ばかり(20世以上)。 法的規範として最初に皇族を定義した大宝・養老令では、 4世(玄孫)までとの世代制限を設けた。 歴代天皇の中で例外的に飛び抜けて血縁が遠かったのは5世 (6世紀初めに即位された継体天皇)。この時は血縁の遠さから、 “入り婿”型の皇位継承を余儀なくされたと見られる。明治の皇室典範では...
皇籍復帰を拒絶された実例
皇籍復帰を拒絶された実例
高森明勅
高森明勅 歴史上、皇族がその身分を離れ、臣下として長い歳月を 経た為に、皇籍への復帰を拒絶された事例がある。 その1つを紹介する。室町時代の四辻善成(よつつじよしなり)のケースだ。 順徳天皇の孫・尊雅(たかまさ)王の子という(天皇から3世)。 源氏物語の注釈書『河海抄(かかいしょう)』などの著者 として知られる。「四辻善成…は31歳の時に臣籍(しんせき)降下して 北朝...
足利義満「皇位簒奪」説は無理
足利義満「皇位簒奪」説は無理
高森明勅
高森明勅 金閣寺ゆかりの室町将軍、足利義満が皇位の簒奪を狙っていたという仮説。 それを否定する次のような指摘もある。 「義満の死後、朝廷は義満に太上(だいじょう)法皇の尊号を追贈 しようとしたが、斯波義将(しばよしゆき)の意見で幕府はこれを 辞退している。 …この太上法皇追贈をもって、義満が愛児義嗣(よしつぐ)を皇位につける 遠謀をいだいていたと推定する見解もあるが、...
岡山県は休業要請の解除なし?
岡山県は休業要請の解除なし?
高森明勅
高森明勅 5月14日、全国の都道府県のうち、39県が緊急事態宣言を解除された。 それに伴い、各地でこれまでの休業要請を見直す動きが進んでいる。 わが郷里、岡山県の様子はどうか?  改めて注意を向けると「岡山、徳島は当初から休業要請していない」(共同通信5月15日配信)とか。休業要請を解除する以前に、徳島県と共に、休業要請自体を行っていなかったとは。そう言えば...
Zoomで高森稽古照今塾
Zoomで高森稽古照今塾
高森明勅
高森明勅 先日、Zoomとやらを利用してライブ配信方式で 高森稽古照今塾の講義。 私にとっては初めてのZoomによる講義だ。 事前には少し気になることもあった。  この塾は、元々「爆笑!目からウロコ塾」と名乗るつもりだったほど、講義中、大切な知識の紹介と共に、受講生らを思いっ切り笑わせるのを取り柄としている…つもり。だが、双方向と言っても、オンラインで彼ら彼...
足利義満は皇位簒奪を狙ったか?
足利義満は皇位簒奪を狙ったか?
高森明勅
高森明勅 室町幕府3代目の将軍、足利義満。彼が皇位の簒奪 (さんだつ=臣下が君主の地位を奪い取ること)を企てたとの 学説がある(近年では今谷明氏の説など)。 しかし、果たして事実だったのか。 今の学界ではとても広く支持されているとは言えないだろう。 例えば、以下のような批判がある。「(簒奪説が)大きな根拠のひとつとして注目してきたのが… (義満の実母)良子(よしこ、)...
神道の女性観
神道の女性観
高森明勅
高森明勅 前に仏教の女性観を取り上げた。 田上太秀氏の研究をもとに、大乗経典などに見えている 女性への差別意識について紹介した。では、日本の民族宗教とされる 神道(しんとう)の女性観はどうか。神道の場合は、仏教のような創唱宗教ではない。 元々、自然宗教だ。 だから、特定の経典は無い。 なので、神話や祭祀・神社などにおける具体的な女性の位置付けから、 それを探る他ない。...
オンライン授業
オンライン授業
高森明勅
高森明勅 私にとって初めてのオンライン授業。 率直に言って、学生達がかわいそう。 こんな形式では、学力と意欲がある学生でも、 理解の程度がかなり低くなってしまうのは避けにくいだろう。 大学の教務課はZoomを利用した授業を指定して来た。 しかし周囲から、オンデマンド方式を選ぶなら、 新入生をはじめネット環境が十分に整っていない学生もいることを考えると、 YouTube...
仏教の女性観
仏教の女性観
高森明勅
高森明勅 日本人にとって、仏教は最も身近な宗教の1つだろう。 その仏教は「女性」をどう考えているのか。 仏教学者で駒澤大学名誉教授の田上太秀氏は、その著『仏教と性差別―インド原典が語る』(東書選書) の「はしがき」で以下のように述べておられた。  「インドの大乗経典を中心に性差別の例をできるかぎり集めてみて驚いたことは、あまりに女性を蔑視、軽視、侮蔑、愚弄し...
皇位継承検討の日程
皇位継承検討の日程
高森明勅
高森明勅 共同通信が次のような記事を配信した(5月9日)。 「政府は安定的な皇位継承策を巡り、昨秋に始めた 非公式の識者ヒヤリングを終えた。 女性・女系天皇と、男系維持に向けた旧宮家(旧皇族)の 皇籍復帰の是非を軸に10人以上から聴取した。 結婚後も女性皇族が皇室に残る『女性宮家』創設を含め、 今後は論点整理に着手する。 …国会は上皇さまの天皇退位を実現させた特例法の...
「伝統の森」100選
「伝統の森」100選
高森明勅
高森明勅 先日、NPO法人社叢(しゃそう)学会理事長で京都大学名誉教授 ・秩父神社宮司の薗田稔先生に、久しぶりにお目にかかる機会が あった。先生には大学院でご指導戴いて以来、様々なご縁を戴いている。しかし、近年は拝眉の機を得ないでいた。ご高齢にも拘らず矍鑠(かくしゃく)としたご様子。  いつもながらお優しく、穏やかで、しかも知的刺激に富んだ会話は、とても楽し...
明治維新と天皇
明治維新と天皇
高森明勅
高森明勅 戦後歴史学において、明治維新は「天皇制絶対主義」の 成立と見なされていた。 しかし、それは専らマルクス主義の立場からの 偏った見方で、客観的根拠を欠いていた。 にも拘らず、長く影響力を持った。 だが、さすがにいつまでも通用しない。 やがて実証的な批判に晒されることに。 近年の有力な学説は以下のような捉え方だ。 「中国革命とロシア革命以来、20世紀を通じて、 ...
男女平等選挙の意外な新しさ
男女平等選挙の意外な新しさ
高森明勅
高森明勅 現代の日本人には、女性に“だけ”選挙権が無い状態は 想像しにくいし、そうした状態はおよそ不合理極まりないものと 感じられるだろう。 だが、世界の各国においても、男女が平等に選挙権を 行使できるようになったのは、比較的新しい。 1919年に、ドイツで男女が平等な普通選挙(財産などの制限が無い 選挙)が行われたのが、一国規模の選挙としては最初だろう。 但しこの前...
国家と暴力
国家と暴力
高森明勅
高森明勅 わが国の歴史の中で、国家の形成と発展において 特に注目すべき時期が2つある。 1つは、古代における国内統一の過程。 もう1つは、近代統一国家の建設期。 この2つの時期において、他国と比べて大規模な武力・暴力の 発動が見られなかった事実は、日本のめざましい特徴だろう。 まず、国内の統一については、以下のような指摘がある。 「古墳の地方への波及は、武力を伴うもの...
メディア・リテラシー
メディア・リテラシー
高森明勅
高森明勅 『新しい公民教科書』(自由社)はメディア・リテラシーの 大切さにまで言及している。以下の通り(31節)。「マスメディアは世論を特定の方向に誘導していくことも可能です。 マスメディアの機関は、政治についての特定の意見や主張を もっていることがあります。 新聞の場合、同じできごとについての各社の社説を比較すると、 意見の相違がはっきりと分かります。 また、事実の...
世論の専制
世論の専制
高森明勅
高森明勅 『新しい公民教科書』(自由社)の本領がよく表れている 記事を紹介しておく。「世論の専制」と題したコラム(「ミニ知識」というコーナー)だ。「政治権力のみならず、社会も、人々の表現の自由を抑圧することがある。 大多数の人の考え方と異なる少数意見の持ち主は、発言の機会を封じられ、 沈黙を強いられることがある。 今日のマスメディアの高度の発達は、皮肉にもこのような世...
「ルール」の大切さ
「ルール」の大切さ
高森明勅
高森明勅 この度、文部科学省の検定に合格した『新しい公民教科書』(自由社)。 その中に次のような記述がある(第1章第3節「社会の中の決まり」)。   「共同社会であれ、利益社会であれ、社会集団には、 決まり(ルール)があります。 決まりが失われると、集団生活そのものが成り立ちません。 家族や友達の決まり事、学校の規則、社会の慣習や道徳、マナー、 法などの決ま...
新しい公民教科書
新しい公民教科書
高森明勅
高森明勅 今年の文部科学省の検定に合格した『新しい公民教科書』 (代表執筆者、小山常実氏。自由社刊)。 「新しい歴史教科書をつくる会」の関係者が制作に関わった。 今の検定制度の制約の中で、期待し得る最も健全な内容を盛り込んでいると 言えるのではないか。 この教科書の為に、渾身の努力を惜しまれなかった小山先生をはじめ 全ての関係各位に、感謝と敬意の念を捧げたい。 この教...
絵画に描かれた側室
絵画に描かれた側室
高森明勅
高森明勅 地下鉄銀座線「外苑前」駅の近くにある明治神宮外苑 (そもそも駅名自体が明治神宮外苑にちなむ)。 その中心施設は聖徳記念絵画館だ。 明治天皇のご生涯を描いた日本画・洋画 (縦3㍍、横2.5㍍の巨大さ)合計80点を収める。 どれも当代一流の画家の手になるもので、 史実に基づいて描かれている。 同館の創建は大正15年(1926)だった。 ここに展示されている絵画の...