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「緊急事態条項」が不可欠な理由
高森明勅
憲法に「緊急事態条項」が必要かどうか。 どの国も、平時の統治のやり方では対応できない “緊急事態”に直面する可能性を、100%排除することはできない。 その場面では、憲法が保障している国民の権利や自由も、 恐らく大幅な制約を余儀なくされるはずだ(そうでなければ実効的な 対応が困難だろう)。 しかし、憲法上の権利や自由が制約されるのであれば、 何らかの法的根拠...
憲法の「尊重・擁護」義務
高森明勅
憲法99条に以下のような規定がある。 「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、 この憲法を尊重し擁護する義務を負う」 ここで「天皇(又は摂政)」が“最初”に挙げられているのは、 憲法が予想する国家の秩序において、最も重要な地位を占めている からに他ならない。 これは、第1章(!)に「天皇」の規定が置かれているのに 対応する(ちなみに「天...
国家の「4つの役割」
高森明勅
国家にはどのような存在意義があるのか。 果たして、そのことが、学校教育の場でしっかり 教えられているのか。 教科書にちゃんと記述されているのか。 『新しい公民教科書』(代表執筆者・小山常実氏)では、 国家の役割を以下の4つに整理している。 ①防衛 ②社会資本の整備 ③法秩序・社会秩序の維持 ④国民一人ひとりの権利保障 的確な整理の仕方だろう。 具体的には、以...
国民の「4つの立場」
高森明勅
『新しい公民教科書』の代表執筆者で 大月短期大学名誉教授の小山常実氏。 国民には、国家の政治との関係で、「4つの立場」がある、と整理しておられる。①政治に参加する立場。②政治に従う立場。③政治から利益を受ける立場。④政治から自由な、自主独立の立場。至って妥当な整理の仕方だろう。まず①は、国民が“公共の精神”を持って国家の政治に参加すること。 これは民主主義国...
神社・寺院と「持続化給付金」
高森明勅
私も役員を務める「政教関係を正す会」(大原康男会長)が発行している 「R&R(Research and Report)」348号は「新型コロナ禍と宗教法人」 というタイトル。コロナ禍(より正確には新型コロナ“恐怖症”禍か)で 前年同月比50%以上の減収となった中小企業などを対象に、 経済産業省が所管となって支給される「持続化給付金」が、 神社や寺院などにも行...
女性宮家の最大の問題点?
高森明勅
女性議員飛躍の会編『皇位継承 論点整理と提言』に収められた発言には、 残念ながらそのまま受け入れにくいものが多い。 例えば、こんな発言も。「女性宮家の最大の問題点は、女性皇族との結婚を機に、皇室とは無縁な民間人の青年が突然皇族になってしまうということです。…現在は本人同士のご意思が優先されます。だから女性宮家は、どんな人が皇族になるかわからない極めて危険な制...
誤植・脱文のオンパレード
高森明勅
稲田朋美衆院議員の事務所から女性議員活躍の会編 『皇位継承 論点整理と提言』(展転社)が送られて来た。 昨年10月から12月にかけて、同会(稲田共同代表)で皇位の安定継承 を巡る勉強会が開かれ、その講師の1人として招かれた。 同書はその記録だ。講師は、私以外に櫻井よしこ氏、所功氏、百地章氏など。中に、必ずしも専門家とは思えない人が招かれていたのは、「保守」の...
「忘恩の義務」という忠誠
高森明勅
「忘恩の義務」という言葉がある。 元々は、フランスの憲法院長を務めた ロベール・バダンテールの言葉だが、 「自己の任命権者に対しても裁判官自身が独立性を守るべきことを 要求する義務」を意味する語として、広く使われているようだ。 フランス憲法院の院長は大統領によって任命される。 しかし、憲法院長が任命権者の大統領に忖度(そんたく)していたら、 大統領選挙の適法...
緊急事態の対処は憲法で
高森明勅
6月14日のゴー宣道場。 3ヵ月ぶりの開催だった。 ゲストは弁護士でフランス法に詳しい金塚彩乃氏。 専門的な知識を平易かつ興味深く語って戴いた。 しかも、しなやかなでバランス感覚に富んだ思考態度に 学ぶところが多かった。 エリートぶらない、気さくで明るいお人柄も、好感が持てた。新型コロナへの対応の為、参加者を制限しての開催だったが、 内容としては間違いなく成...
帝国憲法の緊急事態条項
高森明勅
私は憲法についてはまるっきり素人。 それでも、あらゆる国が“緊急事態”に直面する可能性を避けられない以上、 立憲主義の観点からも、憲法に予め「緊急事態条項」を盛り込んでおく ことは、欠かせないと考えている。日本国憲法にそれがほぼ無い (54条の参議院の「緊急集会」の規定のみ)のは、明らかに欠陥だろう。 一方、帝国憲法には緊急事態条項があった。8条・14条・3...
皇位の安定継承を巡る意見
高森明勅
東京新聞に掲載された皇位の安定継承を巡る識者の意見。 先日、紹介した八幡和郎氏を除き、他の方々の発言を 一部紹介しておこう。 小田部雄次氏。 「保守派は、旧宮家の血筋の男系男子に皇籍を取得させるよう 主張するが、絶家していない旧宮家と天皇家との男系の共通先祖 は六百年前まで遡(さかのぼ)る上、戦後70年以上にわたり、 一般民間人として生活してきた方々だ。 そ...
天皇と鉢合わせした泥棒
高森明勅
皇室の長い歴史の中には思いも寄らないことが起こっている。 例えば、天皇ご自身が泥棒と“鉢合わせ”をされたり、とか。 にわかに信じがたい話ながら、国家の正式な歴史書(正史)であり、 朝廷の公的な記録を元に編纂された『続(しょく)日本後紀』の 記事に出てくるので、確かな事実だろう。 承和(じょうわ)4年(837)12月5日の出来事。 当時の天皇は54代・仁明(に...
女系継承容認・女性天皇否認?
高森明勅
東京新聞の記者から「代替わり考 皇位の安定継承」シリーズ 7回分のコピーを送って戴いた。 登場したのは、1回目から順に、小田部雄次氏、百地章氏、 河西秀哉氏、所功氏、不肖高森、八幡和郎氏、君塚直隆氏という メンバー。 このテーマならば当然の人選だろう(私はともかく)。 これらの方々のうち、八幡氏だけは、 これまでお会いしたことがない。 インタビューの中で、こ...