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高円宮妃久子殿下ご講演で「女性天皇」への深いご関心をご表明
高森明勅
迂闊にも見逃していたが、高円宮妃久子殿下は去る2月8日に、 東京アメリカンクラブで英語での講演をされ、講演後の質疑応答の中で “女性天皇”について興味深い発言をされていた。 最初、女性天皇が即位できるようになるのは いつ頃になると思いますか、という直球の質問を受けられた時は、 誰かが私に代わって答えてほしい(=私が知りたいくらいです) という風に、ユーモアを...
天皇陛下が外国ご訪問中に衆議院の解散は可能なのか、どうか
高森明勅
このところしばらく、岸田文雄首相が 衆議院の解散に踏み出すのかどうかが、注目されていた。 結果的に、今国会における解散は見送られたようだ。 天皇陛下が6月17日から23日までインドネシアにお出ましになり、 その間、国事行為は全て現在、皇位継承順位が第1位とされている 秋篠宮殿下が代行される。 なので、もし岸田首相が衆議院の解散を決断した場合、憲法第7条第3号...
「一君万民」「一視同仁」という天皇による平等の理念
高森明勅
わが国の天皇を巡り、「一君万民(いっくんばんみん)」 「一視同仁(いっしどうじん)」という、“平等”に関わる大切な理念がある。 「一君万民」とは、天皇の前では全ての国民は平等であって、そこに差別や 不平等があってはならない、ということ(この語それ自体の出典は明らかでない。 例えば丸山真男氏『日本政治思想史研究』〔昭和27年刊〕に以下のような記述がある。 「明...
皇位継承問題を語るなら3つの恥ずかしい“時代錯誤”に要注意
高森明勅
皇位継承問題を語る場合、無知ゆえか意図的かはともかく、 明らかな時代錯誤を犯している事例をしばしば見かける。 ①最も重大な時代錯誤は、皇室において“一夫一婦”制が採用され、 側室制度が廃止されて以降は、歴史段階がそれより前とは全く異なる、 という事実を見失っていることだ。 事実上、側室を持たれないことが通例化する最初の天皇は大正天皇で、 自覚的に女官制度の改...
旧宮家プランに誘導する有識者会議報告書の心理的トリック?
高森明勅
脳科学者で東京大学教授の池谷裕二氏が興味深い指摘をされている。 カレー店を経営していると仮定して、人間の心理を利用した メニューの工夫で、売り上げを伸ばす方法がある、と (『脳は意外とタフである』)。 元々のメニューは以下の2品。 ①普通のカレー=1000円 ②特製カレー=1500円 この二者択一だと、注文はより安価な①に流れがち。 しかし、メニューにもう1...
養子縁組候補の旧宮家は皇族の期間より皇籍離脱後の方が長い
高森明勅
旧宮家系国民男性の養子縁組プラン。 その候補となり得る未婚男性がいるとされているのは、 久邇・賀陽・竹田・東久邇の4家。 これらの宮家の創立はそれぞれ新しい。 久邇家のルーツについては、伏見宮第20代・邦家親王の第4男子の 朝彦親王(母親は側室・鳥居小路信子)が紆余曲折の末に久邇宮の 宮号を賜ったのが明治8年(1875年)だった。 皇籍離脱が昭和22年(19...
「新たな可能性に心を開き続けて」天皇・皇后両陛下ご結婚30年
高森明勅
6月9日、天皇・皇后両陛下には、めでたくご結婚30年を お迎えになられた。 これまでの、長年にわたる国家・国民へのご誠実な ご貢献に感謝申し上げると共に、心からお祝い申し上げる。 この度、両陛下がご発表になった「ご感想」の一節を、謹んで掲げさせて戴く。 「世界や社会の変化はこれからも続くものであり、 そうした変化に応じて私たちの務めに対する社会の要請も 変わ...
立法や法改正等を求める民間の運動に必要な3つの条件とは?
高森明勅
何らかの新しい立法や法改正などを目指す運動(ムーブメント)に 必要な条件はどのようなものか。 私自身はいわゆる運動家とか活動家ではないので、確かなことは言えない。 それでも、これまでの乏しい体験や知見をもとに整理すると、 およそ以下の3つではないか。 ①ロジック構築 ②世論喚起 ③政界対策 一般的に言って、少なくとも新たな立法・法改正を目指す場合、 よほど特...
皇室祭祀に天皇ご自身のご見識、ご判断が反映された実例
高森明勅
一般に、儀式や祭祀と言えば前例踏襲が当たり前で、 ましてや皇室の神聖・尊厳な祭祀においては先例からの 変更などあり得ない、というイメージを持っている人が多いのではないか。 しかし、改めて言うまでもなく宮中祭祀の場である「宮中三殿」自体が、 明治時代に新しく造られている(明治初め以来の変遷を経て、 明治22年1月9日に現在地に造営)。 ここでは、天皇ご自身のご...
昭和の2大行幸啓から平成の3大行幸啓、令和の4大行幸啓へ
高森明勅
“4大行幸啓(ぎょうこうけい)”という言葉を 知っている人は少なくないだろう。 具体的には、毎年行われている以下の4種類の催しに、 天皇・皇后両陛下がお出ましになることを指す。 ①全国植樹祭(4月~6月頃) ②国民体育大会(9月~11月頃、来年=令和6年から名称が 「国民スポーツ大会」に変更) ③全国豊かな海づくり大会(9月~11月頃) ④国民文化祭及び全国...
皇室と国民との間の信頼関係の大切さを巡る園部逸夫氏の指摘
高森明勅
小泉純一郎内閣当時の「皇室典範に関する有識者会議」の 座長代理を務められ、『皇室法概論』などのご著書がある 元最高裁判事の園部逸夫氏。 現代における皇室法・皇室制度研究の第一人者と申し上げて、 敢えて過言ではないだろう。 その園部氏が、天皇・皇室を巡る制度が安定的に維持される為に 欠かせない「前提」は、皇室と国民との間の“信頼関係”であると 指摘されている(...
憲法が前提としている「天皇の自由」とは何か
高森明勅
憲法は、天皇が「国民統合の象徴」である“べき”ことを、規定している。 これを、憲法の条文としては例外的に「事実命題」(…である、という事実の記述) とする学説(長谷部恭男氏など)がある。 しかし、妥当ではない。 他の規定と同様に「当為命題」(…すべし、という規範の提示)と 理解すべきだ(拙著『「女性天皇」の成立』第4章を参照)。 ところが憲法に...
皇室は国民という大海に浮かぶ珠玉の船である
高森明勅
日本古代史学の泰斗だった故・田中卓博士の学統に繋がる 三輪尚信氏。現代に稀な尊皇家であられ(「昭和の日」運動が 本格化する前に、いち早く4月29日の問題点を指摘された お1人が同氏だった)、かねて個人的にもご教導を賜って来た。 その三輪氏が『国体文化』(平成18年4月号)にお寄せになった文章に、 以下のようにあった(今、その現物を書斎から探し出せないので、 ...
旧宮家プランに憲法違反の“疑い”があれば残念ながら即アウト
高森明勅
戸籍に登録されている国民のうち、旧宮家系男性“だけ”に限定して、 「皇統に属する男系」という血統・家柄つまり“門地”を根拠に、 婚姻を介さないで、これまで禁止されている養子縁組によって、 特別に皇族の身分を取得できるようにする (=国民の中に、皇室への養子縁組が特権的に認められる身分と それが認められない身分の区別を、新しく設ける) “旧宮家養子縁組プラン”...
来年の自民党総裁選前に岸田首相が再選の為に「憲法改正」?
高森明勅
岸田文雄首相が来年9月の自民党総裁選で再選を果たす為に 奇策を用意しているという(『文藝春秋』6月号)。 「岸田を支持する主流派内でささやかれるウルトラCが、 憲法改正と衆院選の『ダブル選』だ。ある閣僚経験者は言う。 『来年の通常国会で憲法改正を発議した後に、衆院を解散し、 国民投票と衆院選投票の同日選に勝利すれば、総裁選は無投票になる』… 与党の自民、公明...
古来の「伝統」と錯覚していたものが実はシナ由来という話
高森明勅
平安時代の興味深いエピソード。 西暦833年に、仁明天皇のご即位に伴う大嘗祭に先立って、 天皇が心身をお清めになる御禊(ごけい)が行われた時のこと。 御禊は賀茂川で行われる。 そこまでお出ましの行列の中に、池田朝臣春野という貴族がいた。 春野は平素から故事来歴に詳しいのを自慢していたが、 他の貴族たちの装束を嘲笑って、自分の装束こそが古来の伝統に 則っている...
「女性差別」の排除は皇位継承の安定化の為に欠かせない
高森明勅
女性天皇・女系天皇を可能にする皇室典範の改正を 何故、唱えるのか? これについて奇妙な誤解(曲解?)があるらしい。 それは男女平等(近年の言い方ではジェンダー平等)という理念に基づく、と。 もちろん、ジェンダー平等は大切な理念だろう。 しかし、女性天皇・女系天皇を認める皇室典範の改正は、そこから直接、 導かれたで提案はない。 偏見なくこれまでの議論を振り返...
政治セクトの争いでの殺人は一般の殺人事件とは扱いが違った
高森明勅
今では信じられないことだが、昭和40年代後半以降、 いわゆる新左翼のセクト同士が“内ゲバ”(新左翼内部でのゲバルト=暴力) を繰り返し、多くの死者を出した時期があった。 随分昔の話だ。 しかし不思議なことに、犯人がなかなか捕まらなかった印象がある。 それには理由があった。 ジャーナリストの池上彰氏が次のように述べている(『激動 日本左翼史』)。 「東京都内で...
皇位継承問題への対案が中国の少子化対策“珍アイデア”と共通?
高森明勅
産経新聞(5月6日付)に載った「花田紀凱の週刊誌ウォッチ」で、 『Newsweek日本版』(5月2日/9日号)の記事を紹介していた。 「『中国の少子化対策』珍アイデア。 〈義務教育を9年から7年に短縮〉 早く社会に出れば、早く結婚するはずというのだが」 以前、男系限定論者の著書で、皇位継承問題への対案(?)として、 これに似たような提言(珍アイデア!)を読ん...
「雑草という草はない」昭和天皇へのご内奏の一コマを振り返る
高森明勅
昭和時代に、田村元(はじめ)・元衆院議長が閣僚として ご内奏の際に、昭和天皇がおっしゃられた印象深いおことばを 紹介する(岩見隆夫氏『陛下の御質問―昭和天皇と戦後政治』)。 「三木(武夫)政権で安倍晋太郎(故人・元自民党幹事長)が 農相〔農林大臣〕をつとめた時だが、昭和天皇のご旅行先で、 案内役に立った安倍が、『ここから先は雑草です』とご説明すると、 天皇...