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細野議員の「皇室典範改正が必要な理由」
高森明勅
高森明勅 2月のゴー宣道場のゲストである細野豪志氏(衆議院議員・民進党代表代行)の最近のブログについて2月9日、長男から教えられた。 タイトルは「それでも皇室典範改正が必要な理由」(2月8日アップ)。その一部を紹介しよう。 「陛下はご自身が疲れたので辞めたいと仰っているわけではない。高齢になると、象徴天皇としての役割を果たすことが難しくなるので、譲位が必要だとのお考え...
稲田大臣「憲法違反」を白状?
高森明勅
高森明勅 2月8日の衆院予算委員会で稲田防衛大臣が“凄い”答弁をしている。 防衛省が「廃棄した」としていた南スーダン派遣の陸上自衛隊の日報に、「戦闘」が明記されていた事実について。 「(政府として)国会答弁する場合には、(“戦闘”という)憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではないから、武力衝突という言葉を使っている」と。 これには、ビックリ。現地では戦車を用い、迫撃...
竹田JOC会長から事情聴取
高森明勅
高森明勅 朝日新聞配信のニュース。 「2020年東京五輪・パラリンピックの招致をめぐる資金提供問題で、東京地検特捜部が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(69)から任意で事情聴取していたことが分かった。 …竹田会長はこれまで『どのように金を使ったかまではわからない』などと話していた」(2月8日午前11時26分配信)と。 無論、この「資金問題」は今のところシ...
山口敬之氏の「無知と妄想」
高森明勅
高森明勅 安倍官邸に近いとされるジャーナリストの山口敬之氏が、『SAPIO』で驚くべき牽強付会の珍説を開陳している。民進党がご譲位を巡り、皇室典範改正という正論を掲げる背景には、「韓国ファクターという疑念」があると。今回の件に関する民進党の取り組みの実情を、些かでも知っている者には、ただ嘲笑うしかない妄想ぶり。この人物は「生前退位」という言葉についても、甚だしい無知と...
「公的行為」のイロハ
高森明勅
高森明勅 天皇と国民を直接繋ぐのは何より天皇の「公的行為」(象徴行為)。 しかし、この公的行為について、「保守」系知識人らもまるで理解できていないようだ。 例えば東谷暁氏は、昨年8月8日のお言葉の根拠となる憲法の「条項はどこにもない」などと述べていた。ならば、3大行幸とされる国民体育大会や植樹祭、豊かな海づくり大会へのお出ましの根拠はどうなる?被災地や戦跡へのお出まし...
アメリカに言われて「防衛費」増額?
高森明勅
高森明勅 “マッド・ドッグ”マティス米国防長官と“涙脆い”稲田防衛大臣が並んだ写真は、日米関係の実態をよく映し出しているように見える。他国に例を見ない破格の米軍駐留経費を長年払い続けながら、「他国のモデル」と評価されて日本政府は“安堵”した、と報じられている。 その上、日本(!)の防衛力強化を求められ、防衛費の増額や、日米安保条約に基づく自衛隊の役割拡大を、これから進...
「摂政」設置論への挽歌
高森明勅
高森明勅 天皇陛下はご譲位を望んでおられる。 にも拘らず、そのことが「玉音放送」によって疑問の余地なく明らかになっても、公然と不敬極まる「摂政」設置を唱え続けた者らがいた。その者らの汚名は、末代まで決して雪(そそ)がれることはない。私は当初から、摂政も国事行為の臨時代行も一切、あり得ないと断言してきた。 有識者会議の「論点整理」も、この点は明確に排除したと見てよい。 ...
『SAPIO』「天皇」特集の正誤
高森明勅
高森明勅 『SAPIO』3月号で「天皇」特集。 私も文章を寄せた。編集部が付けたタイトルは「いまだ『譲位』に反対する者よ、陛下の責任感への感謝はないのか」。興味のある方は覗いて戴きたい。 但し、他の記事は、残念ながら感心出来ないものが多い。例えば思想史研究者で慶應大学教授の片山杜秀氏の文章。せっかく面白い視点を提示されようとしているのに、昭和21年の元旦詔書についてこ...
年金の原資をトランプのご機嫌取りに献上?
高森明勅
高森明勅 日本経済新聞が仰天のニュース。2月10日に予定されている日米首脳会談で日本側が提案する経済協力の中身は、わが国の公的年金の原資をアメリカのインフラ事業に投資して、同国での数十万人の雇用創出に繋げる、というもの(2月2日付朝刊)。 はあ?これはいくら何でもあり得ない話だろう。日本の首相も一緒になって、国民の老後を支える資金まで投げ出して「アメリカファースト」や...
民進党の「論点整理」から(2)
高森明勅
高森明勅 改めて民進党の「論点整理」の中身の一部をしよう。第2の2から。 「本来、天皇陛下という御存在には、聖と俗、両方にまたがる両義性が備わっていると考えられることから、世俗の法律の体系の中で象徴としてのあり方をすべて規定することには限界があると思われる」 「ただし、憲法上の天皇の位置づけに鑑み、象徴天皇のあり方と制度については、本来は、一般行政事務に携わる内閣が、...
政府の思惑は崩れつつある
高森明勅
高森明勅 「譲位」を巡る政府の思惑が崩れつつある。 (1)昨年8月8日の天皇陛下のお言葉の影響を最小限に抑え込む為に、憲法第4条についてGHQ以上の「自虐的」解釈を振り回し、あたかも“違憲の疑い”があるかのような印象操作を企む。 →天皇陛下と秋篠宮殿下がお揃いで、お言葉が内閣の「同意と責任」で公表された事実にわざわざ言及され、釘を刺された。 (2)有識者会議で「特例法...
最重要な「道場」になる
高森明勅
高森明勅 2月のゴー宣道場は、掛け値なしにこれまでで最も重要な回になりそうだ。 何しろ、天皇陛下のお気持ちに叶った制度改正が、ちゃんと出来るかどうかを決める、「譲位制」復活の成否がかかった“歴史的な”国会の最中。 その国会で、政府が天皇陛下の「大御心」にも、国民多数の念願にも、ひたすら背を向けようとしている中、最も大切な役割を担うべき政党は、言う迄もなく民進党。その民...
「譲位制」「女性宮家」国民は分かっている
高森明勅
高森明勅 共同通信が1月28日・29日に実施した世論調査。 「譲位の恒久制度化の為の皇室典範改正」に賛成が63.3%。 「一代限りの特例法」に賛成が26.9%だった。 また、「女性宮家」創設の議論を「した方がよい」は73.8%。 一方、「必要ない」は僅か21.1%。フジテレビ系のJNNが同日に実施した調査では、譲位の「恒久的な制度」化が60.8%、「一代に限り」が31...
民進党が「孤立」?
高森明勅
高森明勅 時事通信が配信したニュース。 「民進、『女性宮家』で孤立=議論喚起も各党冷淡」と。 民進党が譲位の恒久制度化と共に、「女性宮家」創設への議論を喚起しようとしても、各党の反応がはかばかしくないようだ。それが事実なら残念ながら、さもありなんと思う。同じく皇室典範の改正を主張している日本共産党も社民党も、女性宮家には「冷淡」で当たり前。 何しろ、本音では皇室が“無...
非「旧宮家」系男系男子への取材
高森明勅
高森明勅 『FLASH』が“非”旧宮家系「男系男子」に取材を試みた。その結果は―「天皇家から枝分かれした男系男子という点でいえば、戦前に皇籍離脱した宮家の子孫や、江戸時代に公家の養子となった皇族の子孫などが、じつは多数、存在する。大阪・北新地でワインバーを経営する男性(38)もその1人だ。店に電話すると、従業員らしい女性が出た。取材を申し込むと、女性の背後から『〈忙し...
民進党の「論点整理」より
高森明勅
高森明勅 民進党が発表した「論点整理」(概要版を含めA4版で10頁)は、公平に見て有識者会議のそれを遥かに凌駕する。 しかし、メディアでは詳しく取り上げられず、その内容が国民の目に触れることは殆どない。 そこで、その一部を紹介する。 まず全体の構成は、以下の通り。第1天皇陛下のおことばの受け止めについて 第2国民的検討にむけた論点の提示 1.退位についての論点?天皇の...
細野議員の質問で見えた安倍政権の本音
高森明勅
高森明勅 重大な意義を担うべき国会論戦がスタートした。民進党の細野豪志議員の国会質問をネット上の動画で視た。安倍首相から注目すべきいくつかの発言を引き出している。 「有識者会議の論点整理は参考にとどまる」「皇室典範の改正はあり得る」「安定的な皇位継承について引き続き検討する」など。 勿論、楽観も油断も出来ない。 だが、こうした言質を取った事実は、素直に評価すべきだ。 ...
有識者会議、実は「一代限り」を否定?!
高森明勅
高森明勅 有識者会議の「論点整理」。 実は特例法による「一代限り」の退位を否定していた。メディアはすっかり目眩ましされていたことになる。 と言うのも、「将来の全ての天皇を対象とする場合」について、確かに多数の「課題」を列挙した。 重複、分割、紛い物の混入、何でもござれで“水増し”。 それは確か。 しかし、皇室典範改正による譲位の恒久制度化の致命的な欠陥は、ただの1つも...
軍配は民進党の「論点整理」に
高森明勅
高森明勅 有識者会議の「論点整理」が酷かった。笹幸恵氏の指摘にもあったように、「積極的意見」と「課題」に“整理”した体裁にしているものの、全く整理できていない。 特に「何が何でも恒久制度化の“課題”の項目数を増やせ!」と上司に命じられた役人が、やっつけ仕事でやったとしか思えない“水増し”の痕跡が歴然。明らかな重複や、一括すべき論点をわざわざ分割したり。 何故か、一代限...
有識者会議「コピペレポート」のトホホさ
高森明勅
高森明勅 有識者会議の「論点整理」のレベルの低さは予想を上回った。1つだけ実例を紹介しよう。 「三権の長や天皇の親族である皇族によって構成される皇室会議(皇室典範の条文では、皇室会議の構成について「皇族2人、衆議院及び参議院の議長…」〔第28条第2項〕と、冒頭に皇族を規定する。何故わざわざ後ろに回したのか)に『天皇の退位』の判断という国政に関する包括的な権能を付与する...