高森明勅

民進党の「論点整理」から(2)

高森明勅

2017年 2月 2日

改めて民進党の「論点整理」の中身の一部をしよう。

第2の2から。

「本来、天皇陛下という御存在には、聖と俗、両方にまたがる
両義性が備わっていると考えられることから、
世俗の法律の体系の中で
象徴としてのあり方をすべて規定すること
には限界があると思われる」

「ただし、憲法上の天皇の位置づけに鑑み、象徴天皇のあり方と
制度については、本来は、
一般行政事務に携わる内閣が、この度の
ようなおことばを待つことなく、
その検討と整備を進めるべきで
あった。
ところが、
その時宜を逸したために、止むにやまれぬお気持ちから、
異例といえるビデオメッセージという形で、陛下が直接国民におことば
を伝えざるを得なくなるまでに至ったと
いう事実については、
政権の不作為と怠慢は弁解の余地がない」

全く正論であり、実に的を射た批判だ。

有識者会議の“コピペ”レポートとは、
そもそもの着眼点と格調が違う。