小林よしのり

『男はつらいよ』を見た

小林よしのり

日々の出来事
2020年 1月 4日

昨日は『男はつらいよ お帰り寅さん』を見に行った。
大学の頃に3本立ての映画館で見てから寅さんの
ファンになり、それ以後は新作が封切られるたびに
必ず見に行くようになり、最後まで見た。

数年前にiPadで映画が見られるようになってから、
仕事をしながらもう一度、全作を見てしまい、
渥美清が亡くなったことが日本の大損失だと思って
いる。

グローバリズム・成果主義・新自由主義の世界とは
真反対の世界が寅さんの世界だ。

新作では、やっぱり渥美清がいないから、冒頭の
クサくて楽しい夢のシーンが作れず、満男の不穏な
夢から始まるのが、大丈夫かなこれ?と不安になり、
さらに桑田が出てテーマ曲を歌っているのに、
渥美清の歌声じゃなきゃ嫌だと思い、若干の抵抗感
でスタートしたのだが、話が展開し始めると一気に
引き込まれてしまった。

寅さんを回想シーンでうまく出して、寅さんの表情や言動で、やっぱり笑えるし、そして大いに泣けた。
幸いなことにリリーが生きているので、回想もより
自然になる。
寅さんが恋した女優たちの演技の上手さに目を見張り、その女優たちの若き日の美しいこと!

やっぱり女って若い時は本当に美しいね。
女優は圧倒的に美しい人たちだが、一般的な女性
たちだって、若いってだけで美しいと思う。