- 新しい順
- 古い順
- タイル表示
- リスト表示
「日本」よりも「天皇」の方が歴史的に一層古いという事実
高森明勅
先に述べたように、わが国固有の君主号「天皇」の 成立年代は608年だった可能性が最も高いだろう。 しからば、国号の「日本」はどうか。 674年にまだ「倭国」を称していたことが 『日本書紀』の記事から分かる(天武天皇3年3月7日条)。 一方、『大宝令』(701年)では既に「日本」国号が 採用されていた(『令集解』公式令〔くしきりょう〕 「詔書式」条所引『古記』...
皇后陛下の59歳のお誕生日をお祝い申し上げる
高森明勅
皇后陛下におかれては12月9日に59歳の お誕生日を迎えられた。 心からお祝い申し上げると共にご健勝とご平安を祈り上げる。 この度ご発表になった「皇后陛下のお誕生日に際してのご感想」 には胸に迫るおことばが多い。 その中から、いくつかの箇所を謹んで引用させて戴く。 「こうして今年も無事に誕生日を迎えることが できますことを有り難く思います」 「世界各地での戦...
「皇統」は男系も女系も含む「双系」的な概念という事実
高森明勅
政府は一貫して、憲法第2条の「世襲」には 男系・女系の双方を含むという立場を堅持している。 これは、憲法学界の通説でもある。 この場合の世襲とは「皇統」(皇室典範第1条)による 継承に他ならない。 だからそれは、皇統それ自体には女系も含まれることを前提とする。 それを、付属法である皇室典範が敢えて 「皇統に属する“男系の男子”」に限定しているに過ぎない。 だ...
直面する皇位継承問題の本質は至ってシンプルである
高森明勅
皇位継承問題の本質についてはごくシンプルに考えればよい。 天皇陛下に、お健やかでご聡明というレベルを超えた、 光輝くようなお子様がいらっしゃる。 天皇・皇后両陛下の優れた資質と皇室の伝統的精神を ご一身に受け継いでおられる。 なのに皇位の継承資格が認められない。 その理由はただひたすら「女性だから」という1点だけのこと。 そのような今のルールはおかしくないか...
秋篠宮殿下、敬宮殿下のお誕生日をお祝い申し上げる
高森明勅
11月30日は秋篠宮殿下の57歳のお誕生日。 国民の一人として謹んでお祝い申し上げる。 お誕生日に際しての記者会見に関連して「週刊女性」から 取材を受けた。 来週発売号に私のコメントが載るはずだ (今週火曜日発売の「女性自身」には別のテーマへのコメントが載った)。 プレジデントオンラインの連載「高森明勅の皇室ウォッチ」でも 取り上げるつもりだ(いつもより前倒...
「皇位の世襲」と「門地による差別」の関係を明快に整理する
高森明勅
憲法における第2条「皇位の世襲」規定と 第14条「門地による差別禁止」規定の関係をどう整理すべきか。 皇位の安定継承に関わる実践的な課題として 浮かび上がっているので、浅学菲才ではあるが、 現時点での私見を述べておきたい。 まず、第14条が近代憲法としての一般的な規定であるのに対し、 第2条はわが国における固有の事情を背景とした 例外的規定と位置付けることが...
旧宮家養子縁組=門地による差別を有識者会議事務局が問題視
高森明勅
政府が現在、国会に検討を委ねている 皇族数の確保策を巡る有識者会議報告書について、 実は同会議事務局が作成した 「事務局における制度的、歴史的観点等からの調査・研究」 というレポート(令和3年11月30日提出)の中で、 “養子縁組プラン”が抱える問題点を率直に指摘していた、 という事実がある。 今回の有識者会議報告書は、事務局がそこで自ら指摘した 問題点をク...
皇族同士の婚姻が可能だったのは双系制が基底にあったから
高森明勅
わが国の古代史上、とりわけ巨大な存在感を示した 天智天皇(第38代)と天武天武(第40代)。 その父親は舒明天皇(第34代)だった。 この舒明天皇のご両親が“兄妹”の関係だったと言えば、 現代の日本人は驚くだろう。 父親は敏達天皇(第30代)の皇子の押坂彦人大兄皇子 (別名は麻呂古皇子)。 母親は同じ天皇の皇女の糠手姫皇女(別名は田村皇女)。 しかし、それぞ...
古来例外なく男系継承が維持されてきたとは言えない実例検証
高森明勅
皇室典範第1条に次のようにある。 「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」 これによれば、皇室典範の立場において「皇統」という 概念それ自体には男系・女系の両方が含まれることが分かる。 また男系・女系それぞれに男子・女子が含まれることになる。 その上で、法律上のルールとして、皇位の継承資格を“敢えて” 男系でしかも男子だけに限定している(男系の...
「天皇」という君主の称号の成立年代を巡る簡潔な学説整理
高森明勅
わが国独自の君主号(君主の称号)は「天皇」。 それはいつ成立したのか。 先ず学界での一般的な整理を見ると、近年の専門辞書の説明は以下の通り。 「(19)80年代は持統朝を発展させた天武朝説が確立し… 主流となっていく。 …ただし、90年代に入ると対外関係から天皇号の 出現を捉えようとする、推古朝説を再評価する傾向も強まる… (“再評価”というのは元々、推古朝...
皇室について初歩的な知識が欠けていた『文藝春秋』掲載記事
高森明勅
『文藝春秋』12月号に掲載の岩田明子氏 「安倍晋三秘録③『愛子天皇』を認めていた」について プレジデントオンラインの連載「高森明勅の皇室ウォッチ」 (11月16日公開)で取り上げた。 幸い好評で、多くの人に読んで貰えているようだ (同日、Yahoo!にも配信された)。 字数の制約でそこでは触れられなかったことの一端について、 ここで述べておこう...
皇室のご安泰を図るには最悪の事態も想定した法整備が不可欠
高森明勅
危機管理の要諦は、予め最悪の事態も織り込んで (悲観的に)備え、事に臨んでは最善を目指して (楽観的に)対処することである、と言われる。 畏れ多いが、皇室のご安泰を願うならば、 同様の心構えが求められる。 不敬に聞こえるかも知れないが、以下に述べるような事実も、 比較的近い過去に間違いなくあった。 従って、そうした事態も織り込んで、 早め早めに十分な用意が欠...
悠仁親王殿下の将来のご結婚の至難さを緩和する為には?
高森明勅
政府が国会に検討を委ねた皇族数の確保策を巡る 有識者会議報告書に以下のようにある。 「(今上陛下→秋篠宮殿下→悠仁親王殿下という) 皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」(6ページ)と。 しかし、秋篠宮殿下のご即位は現実的には想定しにくい (プレジデントオンライン10月28日公開拙稿など参照)。 更に悠仁親王殿下についても、今の制度のままだと皇室は将来、...
天皇の代行をされる皇族の配偶者やお子様が首相という可能性
高森明勅
前にも述べたように、政府が国会に検討を委ねた 皇族数の確保策を巡る有識者会議報告書には、 ご結婚後も皇族の身分にとどまられる 内親王・女王の配偶者やお子様を「国民」とする “異常な”提案が盛り込まれている(10ページ)。 その場合、繰り返すまでもなく、内親王・女王方は 天皇の全面的な代行者である「摂政」に就任される可能性がある (憲法第5条・皇室典範第17条...
内親王・女王がご結婚と共に皇籍離脱されるルールの根拠は?
高森明勅
皇族の身分とご結婚との関係について、 前近代と近代以降で大きく異なる。 前近代の場合は、女性皇族が皇族以外の 男性と結婚された場合も、皇族の身分をそのまま保持された。 逆に、皇族以外の女性が男性皇族と結婚しても、 皇族の身分は取得できなかった。 つまり結婚による身分の変更はなかった。 これに対して近代(明治の皇室典範)以降は、 女性皇族が皇族以外の男...
摂政の配偶者やお子様が旧統一教会の布教活動という可能性?
高森明勅
政府が国会に検討を委ねた皇族数の確保策についての 有識者会議報告書には、内親王・女王がご結婚後も そのまま皇族の身分を保持される制度が提案されている(10ページ)。 しかし驚いたことに、その内親王・女王の 「配偶者と子は皇族という特別の身分を保有せず、 一般国民としての権利・義務を保持し続けるものとする」(同ページ) -という制度設計になっている。 率直に言...
憲法第1章が天皇だけでなく皇室全体に及ぶ理由とは?
高森明勅
憲法学上、天皇・皇族と国民の関係については、 主に3つの学説がある。 このことは以前にも紹介した(昨年12月20日公開ブログ 「皇室の人権を巡る憲法学における通説の変遷とその問題点」など)。 A説=天皇も皇族も国民に含まれるとする学説(宮沢俊義氏・芦部信喜氏ら) B説=天皇は国民に入らない一方、皇族は国民に含まれるとする学説(伊藤正己氏ら) C説=天皇も皇族...
小室圭氏へのバッシングを繰り返して来た週刊誌の赤っ恥
高森明勅
小室圭氏の米国ニューヨーク州弁護士試験合格のことについては 前に少しだけ触れた。 ところが、これによって赤っ恥をかいた週刊誌が あったことには言及していない。 「週刊現代」「フライデー」元編集長の元木昌彦氏が その辺りを取り上げておられるので紹介する (「日刊ゲンダイDIGITAL」10月30日、9時06分配信)。 「(小室氏合格の)ニュースを聞いて、 腰を...
皇室には「前例」を乗り越える力があるから長く存続できた
高森明勅
皇室にとって何よりも大切なのは 「前例」だという意見を耳にすることがある。 そうであれば、法規範として皇位継承資格を 「男系の男子」に限定するなどという前近代に 全く前例がないことは、ムキになって否定するはずだ。 ところが、どうやらそうではないらしい。 宮中に天照大神を祀る賢所の他に、 皇室の代々の祖先の御霊を祀る皇霊殿、 八百万の神々を祀る神殿を設け、それ...
佳子内親王殿下が今年も「ジェンダー平等」を願うご挨拶
高森明勅
去る10月16日、秋篠宮家のご次女、佳子内親王殿下は ガールスカウト日本連盟が開催した「ガールズメッセ2022」 にご臨席の上、ご挨拶の中で次のようにお述べになった。 「ジェンダー平等が達成され、 誰もがより幅広い人生の選択肢を持てるようになることを、 自らの可能性を最大限に生かす道を選べるようになることを、 そしてそれが当たり前の社会になることを切に願いま...