小林よしのり

アベノミクスはすでに死んでいる

小林よしのり

2014年11月20日 12:54


アベノミクスが失敗してるのは歴然としている。

リフレ派の想定では、円安誘導で、輸出が増える、

その収益で賃金が上がるという循環だったはずだ。

 

ところがすでに輸出向け企業は、国外に生産拠点を移して、

国外で人を雇って、国外市場で販売しているから、

日本国内からの輸出が増えるはずがない。

この時点でアベノミクスは完全に失敗している。

だからトリクルダウンはないと、わしは最初から言って

いたのだ。

 

大企業は、輸出は増えなくても、為替差益で利益が出ている

から、これに目を付けた安倍首相が直々に経団連を呼び出して、

賃金を上げろと要求する。

この行為がもう資本主義の健全な姿ではない。

政治家が企業のトップを呼び出して、賃金を上げろと迫る

なんて、統制経済である。

アベノミクスが成功していれば、権力による経営への介入を

待たずに、企業は収益を社員に分配しているはずだ。

 

いくら安倍首相がアベノミクスは成功と言い張ったところで、

円安にしたのに企業の輸出量が増えない時点でアウト!

 

円安は実質賃金が下がる一方の庶民の暮らしを直撃してくる。

今後は円安の暗黒面が、中小零細企業や、庶民の暮らしを

もっときつく締め上げるだろう。

来年初めくらいは中小零細企業の倒産が相次ぐのは間違いない。

 

安倍首相は高校生の就職内定率が上がっているなどと言って

るが、それは団塊の世代以上が退職し始め、人手不足になって

いることと、低賃金の非正規雇用が増えたからだろう。

正社員は減っているが、今後は解雇自由・解雇の金銭解決など

が制度化されるから、もっと貧困層が拡大するだろう。

そんな社会を国民は望むのだろうか?