大須賀淳

トランプの「高市全面支持」は日本国民と天皇への侮辱だ

大須賀淳

2026年2月6日 11:32

トランプ米大統領の、高市政権に対する「完全かつ全面的な支持表明」、さすがに開いた口が塞がりません。

AIによる翻訳

偉大なる国、日本では2026年2月8日(日)に、極めて重要な国政選挙が行われる。この選挙の結果は、日本の未来にとって非常に大きな意味を持つものだ。

高市早苗総理は、すでに自身が強く、力強く、そして賢明なリーダーであり、真に国を愛する人物であることを証明してきた。私は、3月19日にホワイトハウスで高市総理をお迎えすることを楽しみにしている。私が訪日した際、私、そして私の代表団全員が彼女に非常に感銘を受けた。

国家安全保障に加え、日米両国は、双方に多大な利益をもたらす非常に大規模な貿易協定の策定に向け、緊密に連携してきた。

高市総理は、彼女とその連立政権が成し遂げている仕事に対し、最大限の評価を受けるに値する人物である。それゆえ、アメリカ合衆国大統領として、彼女、そして高く評価されている彼女の連立政権が代表するものに対し、「完全かつ全面的な支持(Complete and Total Endorsement)」を表明することを光栄に思う。

彼女は決して日本の国民を裏切らない!

日曜日の極めて重要な投票での健闘を祈る。

ドナルド・J・トランプ大統領

 

重大な内政干渉なのはもちろんですが、同時に見て取れるのは、文頭の「The Great Country(偉大なる国)」という表現とは正反対の、徹底した日本軽視です。

 

ここまで属人的な肩入れをして、もし選挙結果で政権交代が起こったらどの面下げて日本と付き合って行くのでしょう?というのは考えるまでもなく、しれっといつものトランプ面を下げて悠然と振る舞い続けるでしょう。「属国」が気分を害そうと、知ったこっちゃないというのが本音でしょうしね。

 

トランプの投稿に添えられた写真はなんとも象徴的です。このヘリは、以前の記事「属国という庭でポチ散歩」や、小林よしのりライジングVol.554「高市早苗の異形外交」でも触れられていた、米国が不法占拠している六本木のヘリポートから発着したもの。意図の有無にかかわらず、日本が「米国の占領下」である事を哀しいほど如実に表した一枚です。

 

「愛国者」を自称しながら、アメリカの属国になる事を心底望んでいるネトウヨは、このトランプ声明に大喜びするのでしょう。そうした輩の心中では、天皇陛下よりもトランプの方により大きな「権威」を感じているはず。そんなだからこそ、皇室を消滅の危機へと追い込む男系男子固執の観念を、自分のマウンティング用の道具として濫用できるんです。

 

内閣総理大臣は、指名選挙の結果を受けた天皇陛下の任命があって初めて成立する立場であり、外国首脳との会談も(天皇の権威を受けた)その立場の下に行われるもの。(自らが始めた選挙によって)その日時の在任が不透明な状態である高市に対し「3月19日にホワイトハウスで高市総理をお迎えすることを楽しみにしている」というのは、天皇陛下、ならびにその存在が象徴する日本国民を侮辱するに等しいものです。

 

砲火を交わしていなくとも、これは米国による日本の侵略に他ならない。いや、そもそも「戦後」一度だって、米国の占領から脱した事など無いというのが日本のリアルです。

 

高市は「対米戦」で惨憺たる状況を示していますが、一方の「対中戦」ものっぴきならない状態になって来ました。

中国が「レアアース」など“輸出規制” 1年間輸入ストップなら失業者216万人 安定確保の支援策 選挙で成立に遅れも 「選挙中だから対応遅れますは“無責任”」

 

まったく実用化の目処が不透明な南鳥島のレアアース泥採取について、高市はじめ自民の幹部や候補が大々的に宣伝していますが、実は新年度予算に組まれていたレアメタルの安定確保を行うための支援金125億円が、選挙の影響で遅れる事態に。

 

高市首相は、舌禍による関係悪化で中国からの供給を止めると共に、身勝手な解散で支援金の供給も遅らせるという、日本の資源確保への波状攻撃を展開してるんですね。この成果、もはや(日本攻撃における)「軍神」と呼ぶに値するレベル。

 

こんな都合の良い存在、どれだけ非難があっても大絶賛するトランプの気持ち、とても理解できてしまうのが怖い。

 

「愛国者」さん、この状況、どう思うのさ?