高森明勅

河野談話「検証」→「見直さず」は最低

高森明勅

2014年 6月 22日

安倍政権は、河野談話の作成経過を検証し、その結果を公表した。

これにより、河野談話が欺瞞に満ちた「政治的」
ステートメントに
過ぎないことが、浮き彫りになった。

ならば、もはやそんなシロモノを政府の公的な見解として
維持する訳には行
かない。

一時的に、日韓関係に波風が立ち、アメリカが苦い顔をしても、
同談話を率直に見直して、
新しく歴史の事実に立脚した権威ある
見解を発表すべきだ。

でなければ、一切の政府見解が信頼を失う。

更に、日本政府の誠実さそのものが疑われよう。

外交上の配慮などからそれが出来ないというのなら、
支持者への点数稼ぎでポーズだけの「検証」など、
はじめから手を出すべきではなかった。

検証の結果、見直す必要がないのならともかく、
その逆だったにも拘わらず、
談話を「継承」するというのは、
政府が自らの欺瞞的姿勢を、
進んで内外に晒す振る舞い。

最低最悪のやり方と言う他ない。