小林よしのり

「戦争法案」と呼ぶ主婦や若者は真っ当な庶民だ

小林よしのり

政治・経済
2015年 8月 4日


自民党の36歳のぼっちゃん顔のネトウヨ議員が安保法制に

反対する若者グループ「SEALDs」に対して、

「戦争に行きたくないという極端な利己的考え」と批判した

という。

「法の安定性なんか関係ない」と言い放った礒崎首相補佐官

といい、「マスコミを懲らしめる」と言った大西議員といい、

自民党議員はみんなネトウヨなのだ。

 

ネトウヨとは短絡的な武断主義こそ愛国だと妄信する

「劣化した感情」の持ち主のことである。

彼らは「戦争法案」と言う若者や主婦を「感情的」だと

馬鹿にする。

だが「劣化した感情」で暴言を吐くネトウヨよりは、

まともな感情を持つ庶民の方がわしは好きだ。

 

「徴兵制になる」と恐れる主婦は、我が子可愛さなのだから、

実に真っ当な庶民だと思う。

自民党のネトウヨ議員や、自称保守のエセ言論人や、

「劣化した感情」のネトウヨよりは、わしは圧倒的に主婦や

若者を支持する。

 

わしの『卑怯者の島』(小学館)を読んで、それでも覚悟して

戦争に行くと言える者がどれだけいるか?

なにしろ安倍首相からして、「たかじんのそこまで言って委員会」

で「国のために死ねるか?」の質問に「△」と答えた過去がある。

 

当事者意識のない安倍首相や自称保守ネトウヨ議員などより、

当事者意識があるからこそ安保法制を戦争法案と呼ぶ主婦や若者

の方が、立派な庶民だと、わしは断言する。