高森明勅

死の覚悟なき首相が自衛官に死ねと言えるか?

高森明勅

2015年 6月 27日

小林よしのりさんのブログを読んで、驚愕。

早速、該当記事を読んだ。

「昨年、安倍はテレビ番組に出演し、
私はお国のために死ねる。〇か×か?』という質問に
のパネルを挙げていた」と(週刊文春、7月2日号)。

この種の質問に中間はない。

死ねるか、そうではないか。

△は、〇では“ない”。

つまり、死ぬ覚悟がない、ということ。

他でもない、一国の首相が「お国のために」
死ぬ覚悟を持っていない、
なんて。

もう、それ自体がスキャンダル。

という以上の、国家的恥辱ではないか。

安倍首相は国会で、自衛官のリスクを巡る野党側の追及に、
自衛官は危険を覚悟している旨の答弁を繰り返して来た。

自衛隊員は自ら志願して危険を顧みず、
職務を遂行することを宣誓したプロフェッショナルとして
誇りを持
って仕事に当たっています」と。

自分はそんな宣誓はしていないし、するつもりもない、
とでも言いたいのか。

公共の電波で、自衛隊の最高指揮官たる首相自らが、
敵前逃亡も辞さないような姿を満天下に晒して、
それでも自衛官の士気が崩壊しないと考えているのか。

これぞ安保法制の「正体」。

自分は死にたくないけど、自衛官が死ぬのは仕方がない。

でも、その前に米軍の兵士に死んで貰えたらラッキー、と。

そんなことが通用するか。