高森明勅

ペリー来航から60年弱で主権国家確立

高森明勅

2015年 4月 21日
ペリー来航(1853年)から14年で大政奉還。

その翌年が明治元年だ。

変革期の時の流れは早い。

ちなみに開国はずっと前。

すでにペリー来航の翌年には日米和親条約(神奈川条約)を結び、
下田・箱館2港を開いた。

その更に4年後には、日米修好通商条約など(安政の5ヵ国条約)が
調印されている。

この開国を引き金として、時代は幕末の激動へと突入した。

その不平等条約が最終的に改正されたのは、
明治44(
1911年)年のこと。

ペリー来航から60年弱。

欧米以外の国で初めて、
欧米列強と肩を並べる主権国家の地位を
獲得した。

大袈裟でなく、世界史上の壮挙だろう。

これを戦後の日本と比べるとどうか? 

戦後早くも70年。

今なお「事実上の米国の被保護国」のまま。

しかも、そのことを問題視する感覚すら殆どないのが実情だ。

明治元年から大東亜戦争開戦迄が73年で、ほぼ同じ位の期間。

終戦の昭和20年から70年遡ると、西南の役よりも前になる。

余りにも長過ぎる「惰眠」と言うべきか。