高森明勅

敬宮殿下の幻想小説

高森明勅

2015年 12月 6日

これを読まずして皇室を語るなかれ、とまで言われては読まない訳
にはいかない。

小林よしのり氏のブログで教えられて、
初めて敬宮殿下の幻想小説を
知った。

早速、拝読。

素晴らしい作品。

宮崎駿氏あたりが読むと、また現役に復帰して、
これを原作にアニメーションに仕立て上げたくなるのでは。

無私の献身。

しかし孤独、孤高。

皇室典範の改正は政治家どもの保身と国民の無関心によって、
先送りされ続けている。

その為、殿下の将来は「引き裂かれた」まま。

それでも、陛下の祈りを受け継ぐ心を、無心に育んでおられる。

その“捻れ”を清澄に反映した作品のように思える。

美しい。

最後の一節には、つい不覚にも涙ぐんだ。