高森明勅

国民は分かっている「生前退位」

高森明勅

2016年 8月 6日

どこまでも天皇陛下のご意向に平気で「叛こうとする」
一握りの知識人がいる。

陛下はご自分の為ではなく、「公(おおやけ)」の為にこそ
譲位を望んでおられる。

至高の公の体現者であるべき「天皇」という地位の尊厳を、
何としても守り抜く為に、ご自身の矜恃(きょうじ)を懸けて
譲位を望まれているのだ。

それを公然と阻もうとする者達がいる。

陛下に対しまことに申し訳ないこと。

だが国民の圧倒的多数は、事柄の本質を(恐らく直感的に)
正しく理解している。

共同通信の世論調査では85、7%
が退位を可能にした方が良い
と回答。

読売新聞の調査でも84%が退位を可能にする制度の改正を行うべきだ
と回答している。

勿論、
譲位を巡る判断は世論調査の結果に左右されるべき性質の
問題では
ない。

第一義は、申すまでもなく陛下ご自身のご意向以外にはあり得ない。

そこを、右でも左でもない普通の国民は、ちゃんと分かっている
ということ。

逆に、まるで分かっていないのは「保守的」とか「愛国的」
称する知識人達の方だ。