高森明勅

「安」が付く元号はあり得ない

高森明勅

皇室・皇統問題
2019年 3月 27日
新元号の公表が近くなった。
閣議決定の前に、天皇陛下と皇太子殿下への
ご報告がなされるべき事を、繰り返し指摘しておく。
 
「平成」の次の元号がどうなるか。
 
様々に憶測する人達がいるようだ。
しかしそれは、「天皇の元号」という
伝統に照らして、陛下の“ご聴許”を得て
決すべきもの。
 
ただ、1つだけ今の時点で
はっきりしている事がある。
 
それは、
「安」が付く元号はあり得ない、という事。
 
勿論、過去の247例の元号で、
「安」という字が使われたケースはある(17例)。
だから、今後もこの漢字が使われる可能性は、
十分ある。
 
しかし、今回の改元ではあり得ない。
何故か。
 
恐らく、改元の時点の首相は安倍晋三氏だろう。
そうだとすれば、現職の首相の名字と重なる
文字を元号に採用する事は、最低限の良識があれば
控えるはずだ。
そうでなければ、(ご本人にその意図が無くても)
為政者が自己宣伝の為に、最も安易なレガシー作り
として、元号を政治的に“ねじ曲げた”、と
受け取られてしまうからだ。
 
今の首相官邸のスタッフも、
安倍氏が未来永劫、汚名を被り続けるような
事態は、さすがに避けたいはずだ。