高森明勅

天皇陛下のおもてなし

高森明勅

皇室・皇統問題
2019年 5月 30日

先般、アメリカのトランプ大統領夫妻が来日。

国賓として天皇皇后両陛下がお迎えした。

トランプ氏は以前、上皇陛下のご接遇を受けた時に、かなり緊張していた。

安倍首相とは全くレベルが違う、
決して“ディール”の対象にはなり得ないご存在である事を、
直感した為だろう。

トランプ氏にとって、そのような他人に会ったのは、
或いは初めての体験だったかも知れない。

天皇陛下はその時のトランプ氏の緊張ぶりをご存じで、
今回は過剰にプレッシャーを感じさせないように、
「自然体」で周到なご配慮をお見せだった。

又、皇后陛下のおもてなしのご立派さは、輝くばかり。

多くの国民も、皇后陛下の卓越した存在感を、
目の当たりにしたはずだ。

私は以前、
「ご即位後は、これまでの天皇にはなかった(世界的な)
スケールでのご活躍も期待できるのではないか」と書いた
(『SAPIO』平成31年4月号)。

この度のトランプ氏来日の際の両陛下のお姿を拝し、
そうした期待が一層膨らむ。