高森明勅

「男尊女卑」が皇統を危うくする

高森明勅

皇室・皇統問題
2020年 2月 25日

天皇陛下にご聡明でご健康なお子様がいらっしゃる。
にも拘らず、その方が女性なら、ただ“女性だから”という
だけの理由で、絶対にご即位が認められないというルール。
それに違和感を感じるか、感じないか。
国民の敬愛を集める天皇陛下に立派なお子様がいらっしゃる。
しかし、親である天皇が女性なら、ただ“女性だから”という
だけの理由で、そのお子様は絶対にご即位が認められない
というルール。
それに違和感を感じるか、感じないか。

しかも、側室制度が無く、非嫡出の皇位継承資格は
否認されている。
つまり、継承資格を「男系男子」に“狭く”限定していたら、
間違いなく行き詰まることがもはや明らか。
それでも、上記のルールを維持することに違和感を感じるか、
感じないか。

更に、前近代における“シナ由来”の「姓」の男系継承の観念も、
既に社会的影響力を失った。
加えて、旧宮家系国民男性に“新しく”皇籍取得を可能にするという、
改めて考えるみる迄もなく、元から実現可能性が薄く、
将来の安定継承には繋がらない“目先の気休め”でしかないものの、
いわゆる男系派にとっては“唯一”の解決案だったはずの方策さえ、
もはや選択肢から除外されている。
にも拘らず、上記ルールにいつまでも拘ることに違和感を感じるか、
感じないか。

「感じない」という人は、国民の中では“ごく一握り”に
とどまるだろう。
そういう感覚の持ち主は率直に言って、およそ桁外れな
男尊女卑と言わざるを得ない。
男尊女卑こそ皇位の安定継承への道を阻む最大に障害だ。

3月の岡山でのゴー宣道場は「女性が輝く時代は来るか?」
というテーマ。楽しみだ。
応募の締め切りが迫った。
2月26日。
明日だ。

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