小林よしのり

「代替案はない」=「この道しかない」

小林よしのり

2014年 12月 23日


朝日新聞の経済気象台というコラムで、今回の総選挙を

「賢明に選択した有権者」と高評価している。

「代案なくアベノミクスを批判した民主党」と書いて

いるが、「経済成長」を絶対条件とするなら、

グローバリズムを肯定して、一部の大企業・富裕層を

肥やして、格差を拡大する新自由主義しか方法はない。

 

グローバリズムを否定して、内需主導のボトムアップ型に

すれば、賃金の低下を幾分抑えることはできるが、

「高度経済成長」の幻影はもはや捨てるしかないのが、

日本の現状なのだ。

 

覚醒剤的な金融緩和のみで、短期的な効果を狙う円安誘導

では、トリクルダウンはないし、株価バブルは必ず崩壊する。

 

野党に対して「代替案がない」と、紋切り型の批判を

言うより、執筆者が代案を出せと言いたい。

「代替案はない」という意見は、

「この道しかない」に直結するから、

結局、安倍政権支持なのだ。

朝日新聞がこういう意見を載せるのは、安倍晋三と夜会食

をして、すでに権力のポチになっているからだろう。