小林よしのり

来年は円安倒産、続出の年

小林よしのり

2014年 12月 22日


円安倒産が前年比27倍、ここ3か月連続で、過去最悪の

状態が続いているらしい。

日本の企業の997%が中小零細企業だというが、

円安コスト高を価格に反映できず、収益が出ない会社が続出。

来年からはさらに倒産件数が増えていくだろう。

 

一方、ホンダ会長は現在の円安が続けば、自動車生産の一部を

国内に回帰させる動きが出てくると言っているらしい。

自動車業界はアベノミクスとやらの為替差益で大儲けしてる

から、「どうせトリクルダウンはない」という批判の高まりを

警戒している。

そこで国内にもいよいよ「トリクルダウン」が始まりますよ

と、安倍政権の後押しをしているのだろう。

大企業は「法人税減税」という利益誘導を政権に期待している

だろうし。

 

それでも安倍政権と多国籍企業、そして株主富裕層の

悪魔の結託からは、「トリクルダウン」という「おこぼれ」は

絶対にないのである。

 

年収200万以下が給与者の4分の1になっているが、

貧困層が今後も増えていくから、結局、消費活動は

収縮する一方。

グローバリスムによる格差拡大が、経済成長を阻害する要因に

なるのは、ピケティもスティグリッツも分析している。