高森明勅

神話授業への小学生の質問

高森明勅

2014年 11月 26日
先日の小学校の先生方の研修会に参加された若きY先生。

早速、子供たちに神話の授業を行われたらしい。

大好評だとか。

で、子供たちからこんな質問が。

イザナキの神が火の神を斬り殺したはずなのに、
なぜ今も火はあるの?」

熱意溢れるY先生もさすがに即答できず、その質問が私に回って来た。

それにしても、ずいぶん詳しく神話を教えておられるのに感心する。

でなければ、こんな質問が出てくるはずがない。

しかも、なかなか面白い質問だ。

神話を素直に受け止めているからこその質問。

大学生ならあり得ない。

答えは、実は簡単。

イザナキの神が火のカグツチの神を斬り殺した時に、
その血や身体から様々な神が出現した。

その中にヒハヤヒの神も出現していた。

この神は、火の猛烈な霊力を持つ神。

つまり、もっとバージョンアップした火の神が現れていたのだ!

メデタシ、メデタシ」

―という趣旨の回答を、直ちにメールで返した。

すると、折り返し簡単なお礼と共に、また別の児童の質問が。

そもそも黄泉の国はどうやって出来たの? 
殺された火の神も、
死者が住む黄泉の国に行ったの?」

私はよほどヒマをもて余していると思われているのか。

いやいや、そうではなくて、ひたすら教育熱心なんだろう。

その上、これも良い質問だ。

と考え直して即刻、返信。

但し、やや仕事が取り込んでいるので丁寧な返事は出来ない旨、
一言、
断っておいた。