小林よしのり

三原じゅん子の八紘一宇は文脈が正しい

小林よしのり

2015年 3月 17日


三原じゅん子が「八紘一宇」という言葉を使ったからという

ことで、ネットで左巻きの連中が批判しているらしい。

「八紘一宇」と言ったら、日本が侵略戦争をしたときの

スローガンだから、忌まわしい言葉だと脳に刷り込まれて

いるのが反戦平和主義者だ。

「八紘一宇」と言っただけで即・右翼だと脊髄反射してしまう

連中は、アホである。

 

三原じゅん子は、企業がグローバル資本主義の中で課税回避を

していることを批判する文脈でこの言葉を使用している。

「世界が一つの家族のように、むつみあい、助けあえるような

経済、および税の仕組みを運用していくことを確認する

崇高な政治的合意文書のようなものを、首相こそが

イニシアチブを取って、世界中に提案していくべきだと思う」

 

ピケティみたいなことを主張しているわけで、右巻きの者たちを

説得する手段として「八紘一宇」を使ったわけだ。

なかなかやるじゃないか。

 

しかし麻生財務相はこれに正面から答えない。

「三原先生の世代が八紘一宇を知っているとは驚いた」などと

言って、軽くいなしてしまった。

やっぱり女だとなめられるのか?

 

安倍政権は多国籍企業に有利な政策しか取らないから、どうせ

無理な提案だっただろうが、三原じゅん子が強欲資本主義に

一定の疑問を持っていることには驚いた。