小林よしのり

楽観的は素晴らしい

小林よしのり

日々の出来事
2015年 3月 13日


秘書岸端とカフェで話をしていたのだが、日本人を自画自賛

する番組や本が売れるのは、よっぽど自分に自信がない表れ

だという話になり、いっそ癒しだらけ、優しさだらけの本を

作ろうかと話した。

 

社会のムードに合わせて描くなんて、それは先生らしくない、

自分に忠実に描けばいいと岸端は言う。

 

しかし、自画自賛を求める日本人、厳しさから目をそらしたい

日本人、そんな状況の中で「例の大作は売れるのか?」と

わしが疑念を呈すると、岸端は言うのである。

 

この出版物のド不況の中で、今の部数売れてりゃ十分だし、

ある意味、厳しさにも耐えられる賢い読者がこんなにいる

のかと驚くくらいだ。

この基礎票があれば、可能性はいくらでもある。

博打しかない。どうせ人生は博打なんだから!

 

あれやこれやグズグズ迷いつつマイナス思考になるのは、

案外わしの方で、岸端は割り切りがすごい。

楽観的にしか考えてない。

楽観的って、素晴らしいことだなと、つくづく思う。