小林よしのり

異端の漫画と編集者

小林よしのり

日々の出来事
2015年3月6日 01:24


考えてみたら変な漫画の描き方してるなあと思う。

『ゴー宣』『戦争論』シリーズも確実に漫画なんだが、

漫画界の中では超異端と見られている。

漫画と思われていないかもしれない。

 

今描いてる例の大作はフィクションなので、間違いなく

漫画だ。

だが、一般の漫画誌に連載していたわけではなく、

後半は描き下ろしで描いて単行本にしようとしている。

 

描き下ろしの利点は一話、一話のページ数を自由に

決めることができることだ。

これは作家にとってストレスが少なくていい。

締め切りも自分で設定できるから、体調が良ければ

ガンガン進むし、体調が悪い間は描かなけりゃいい。

雑誌連載でない描き方は、わしに合ってる。

 

だがそんな作品が売れるのかどうかは全然わからない。

原稿料が出るわけじゃないから、単行本で売れなきゃ、

大赤字になる。

リスクが大きいのだ。

 

けれども雑誌連載で食っていくためには、一本のヒット作

を何十年も続けていかなければならない。

それはわしには無理だ。飽きてしまう。

別の漫画が描きたくなる。

 

自分の自由度を確保して、自分の描きたい作品だけを描く。

異端なのかもしれないが、確実に支持してくれる読者が

いるのだから、これでいいのだろう。

 

今描いてる例の大作は、『ゴー宣』シリーズではないのに、

SAPIO」編集部がこれを完成させてほしい、単行本と

して出したいと言う。

SAPIO」編集部が言わなかったら、わしは放り出した

ままだったと思うので、これが売れたら彼らの目が慧眼

だったということになる。

 

作品を生み出すうえで、編集者の影響って、やっぱり

大きくて、動機を与えてくれる場合だってあるのだ。