小林よしのり

『大東亜論』に異形のキャラを出す

小林よしのり

日々の出来事
2016年 3月 9日


『大東亜論』のコンテを上げたが、頭のいい異形のキャラを

作り上げた。

自由民権運動では、ルソーに代表される「自由」「平等」「権利」

などの洋風の思想が流入してきて、日本の歴史から醸成される

伝統や常識とは齟齬をきたす部分がある。

だがこの洋風思想が、欧米列強と肩を並べるために、明治初期の

国民形成過程では必要な部分もある。

 

この微妙なずれを、ナレーションで解説することなく、自然に

埋めていく方法はないかと考えていたのだが、絶妙なキャラを

生み出した。

頭がいいけど、異形で、笑いの取れるキャラ、これならギャグを

放ちながら、思想そのものまで読者に分かってもらえる。

ただ、あまりに強烈で、笑いを全部持っていく恐れがあるので、

物語全体が破たんしないように操らねばならない。

 

アホな異形キャラは東大通・御坊茶魔など生み出してきたが、

頭がいいのに異形というキャラは初めてだ。

そして無理なくキャラ立ちしていると思うが反響は如何に?