高森明勅

政治はどこまで劣化するのか?

高森明勅

2015年 12月 4日

戦後日本の最大の政治課題は「敗戦国」からの脱却。

その為には、経済の再建と憲法改正による自主防衛の確立を果たす
必要がある。

昭和30年の自由党と日本民主党の合同による自民党の結成は、
他でもない憲法改正が主な目的だった。

昭和35年の日米安保条約の改定では、10年後を目処に「終了」

フリーバンドを手に入れた。

その後、所得倍増を掲げて高度経済成長を推し進め、
それによって社会主義の影響を押し返し、防衛費も増やした
池田勇人首相は、病で倒れる前に、
こんなことを述べていた。

「本当は憲法と教育をやりたかった。
確かに軍事費にはたくさん予算をつけたけれども、国民の1人ひとりが
国を愛する気持ちを持って、
日本を守ろうと思うのでなければ日本を
守ることはできない。

勇気や、使命感や、祖国愛をもたらす教育をちゃんとやれば、
今の憲法ではダメだと、自然に憲法改正はできる」と。

極めてまっとう。

凋落するアメリカへの依存を深める為に、国民を誤魔化しながら
その場しのぎを続ける現今の政治とは、
天地雲泥の差。

何の為の保守合同であり、何の為の日米安保改定だったのか。

一体、いつまで「敗戦国」のままでいたいのか。