高森明勅

カルチャーセンターで「天皇史」講座という経験

高森明勅

2016年 6月 17日

6月17日、名古屋の中日文化センターでの「天皇史」最終講義。

拙著『日本の10大天皇』(幻冬舎新書)をテキストに、
1月から6回の講義だった。

一般市民向けのいわゆるカルチャーセンターで講座を開いたのは
めて。

しかもテーマはセンター側のリクエストにより、やや扱い方が難しい
「天皇史」。

私なりにセレクトして古墳時代の雄略天皇、
飛鳥時代の推古天皇と
天武天皇、平安時代の桓武天皇、
戦国時代の後奈良天皇、そして
歴史上、
最も身近な昭和天皇を取り上げた。

それぞれオリジナルな教材も用意した。

最終講義では、皆さんと一緒に玉音放送も拝聴。

受講者は、前にも述べたように20代から80代迄、年齢幅が大きい。

又、皆さんの予備知識や思想傾向もさっぱり分からない。

仕方がないから、手探りで始めた。

一般の講演とも大学の講義とも違う難しさがあった。

でも毎回、笑いは絶やさなかった。

昭和天皇の講義では、同時代の体験を共有されているので、
涙を流す人が多かった。

最終講義が終わったら、拍手。

と共に、来月からもやって欲しい等と、何人もの方から要望を
寄せて戴いた。

どうやら重大な失敗はしないで済んだようだ。

受講者の皆さんにどれだけ参考になったか自信はない。

だが、少なくとも私自身にとっては、有益な半年間だった。