高森明勅

健忘症?

高森明勅

2017年1月4日 01:00

安倍首相の再登場を歓迎した「保守的」「愛国的」な国民たち。

彼らはあの時、安倍氏に何を期待したのか。

その期待は叶えられたのか。

拉致問題は今、どうなっている?
尖閣諸島の危機は?
首相の靖国神社参拝は?
慰安婦問題は?
歴史認識の問題は?
北方領土問題は?
はたまた憲法改正は?
何か具体的な前進があったのか?

或いは、前進への展望だけでも開けたのか?

例えば慰安婦問題では、かねて懸案だった河野談話を取り消す
どころか、
首相自身がわが軍の非を認めて、それにお墨付きを与え、
日韓基本条約に伴う国際法上の「解決」を自ら覆して、公金で10億円
の“償い金”
を支払ったとしか国際社会では受け取りようがない
負ければ解決!」方式に落ち込んだ。

と思ったら、慰安婦像が撤去されないばかりか、
新しく設置される始末。

朴大統領が窮地に陥って、あの譲歩し切った退却線から、
更に押し込まれる可能性すら出て来た。

一事が万事。

全てこの調子。

しかし、人々は自分たちが何を期待していたか、
とっくに忘れてしまったのか。