小林よしのり

若者に媚びを売ったらおしまいだ。

小林よしのり

日々の出来事
2017年 10月 19日


20代は安倍政権を支持する者が多い。

就職率が良いかららしい。

近視眼的な選択しかできないのが若者だ。

若者が利口ではないのは、自分の20代を思い出せば

すぐ分かる。バカだったなとしみじみ思う。

何も知らなかったのだ。エゴとムードだけで流されていた。

 

今現在、就職率が良いのは、少子高齢化で、団塊の世代が

退場するか、低賃金の職場へ再就職するので、企業に空き

が出ることと、若者の人口が減ってるから、ほとんど全員

就職できるからだろう。

これからは、どこの政党が政権取っても、若い世代は一応、

就職はできる時代になるのだ。

 

ところが、長期的に見れば、株主資本主義でトリクルダウン

のない新自由主義経済は、基本が弱肉強食で、自己責任なの

だから、就職してもろくな目に合わない。

 

実質賃金は下がっているし、景気というのは、中間層を膨ら

ませないと、良くならないものなのだ。

将来不安が大きい状態では、みんな貯蓄に励む。

 

国が株高を演出してるが、株を持たないわしのような者には、

何の恩恵もない。

株を持たないという点において、わしは一般庶民と同じ境遇だ。

 

安倍政権の下では、トマ・ピケティの分析どおり、富裕層は

ますます富み、格差は一方的に拡がるのみで、中間層=消費者は

縮小していく社会が継続していくのみだ。

巨視的に見れば、自分に跳ね返ってくることを若者は知らない。

 

仕方がないのだ。わしも若いときはアホだった。

経済に関しては全く分かってなかったし、天皇制も関心なかった。

安全保障に関しては、小学生のときに、ベトナム戦争は米国の

侵略だと見抜いていたが。

若者は大人が啓蒙してやらねばならないのだが、今は大人も

馬鹿だからしょうがない。
わしは若者に媚びを売る大人には絶対ならない。