泉美木蘭

天皇陛下のお言葉

泉美木蘭

日々の出来事
2019年 2月 25日

天皇陛下のお言葉は、そのひとつひとつが本当に有難く、
ただただ聞き漏らさないよう丁寧に拝聴する気持ちになる
とともに、時折、感極まられて涙声になられるご様子には、
なんとも胸の苦しいような気持ちにもなった。
もらい泣きとかそういう感情ではなく、少しつらかった。

高森先生によれば、今回のお言葉は、陛下のお気持ちが比較的
はっきりと示される、事実上、最後のものと言えるとのことだ。

「憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は
果てしなく遠く、これから先、私を継いでいく人たちが、
次の時代、更に次の時代と象徴のあるべき姿を求め、
先立つこの時代の象徴像を補い続けていってくれることを
願っています」

このお言葉を聞いているとき、
私の脳裏には、幾多の層をなした「歴史」そのものを体現され、
常人には伺い知ることも、追体験することも決してできない、
途方もない場所に、陛下がこの日本でたったおひとりでぽつりと
佇まれているような御姿が、ふわりと映ったような気がした。
そして同時に、「次の時代、更に次の時代と」という表現が、
本当に、本当に、陛下の切なる思いであるように感じた。

しかし、大ちゃんの独唱には真面目に緊張した。
10代、20代のだいちゃー(三浦大知ファン)は、彼氏でも
見つめるようなうっとりした気持ちなのかもしれないが、
私の世代になると、弟か親戚の子か、とにかく「うちの大ちゃん」
を見守る気持ち全開になっているので、歌い出すまでがやたら
ハラハラ
していた。
歌を聞いて非常におだやかな気持ちになり、そして、
両陛下がご退出される時、笑顔で話し掛けられるのを見て、

「うおおお、大ちゃんが天皇陛下に話し掛けらてる~~っ!」
と異様に興奮しただいちゃーは、私だけではあるまい…。