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交戦権のまどろみ?9条を殺したのは誰か
倉持麟太郎
日本をリセットしながら何を「保守」するのだろうか。子供のころ、テレビゲームでむしゃくしゃしてリセットボタンを押す輩はテロリストと同じくらい暴虐な輩であったが、これは、やはりそれまでのゲームの記録や積み重ねてきたものをすべて消去・抹消してしまうからそれが暴虐極まりない行為になるのである。安倍政権の「戦後レジームからの脱却」、小池希望の党の「日本をリセット」。と...
憲法改正の必要性とは・・「憲法事実」と改憲の「作法」
倉持麟太郎
昨日の衆議院解散の理由表明においては、とうとう憲法改正については触れられることがなかった。またか、とつぶやいてしまった。2014年、アベノミクスを掲げ、国論を二分した安保法制については大々的に争点化することなく、翌年安保法制を通過させた。今回は、全国紙の一面に「自民、公約に9条改正」が躍った。そもそも、憲法を公約に掲げれば、それだけで選挙戦が厳しくなる時代が...
衆議院解散意見表明に見る、解散理由の本気でなさ
倉持麟太郎
昨日、安倍総理による衆議院解散の記者会見があった。 北朝鮮情勢と消費税の使途変更を中心とした解散の意思表明であった。 ●安全保障政策について 1.北朝鮮有事と「わが国防衛」という国益北朝鮮有事を語るなら、まずは自国日本の防衛を最優先にすべきだ。しかし、安倍政権の「我が国防衛」に対する施策はいかなるものだったか、時間軸で大雑把にまとめると以下だ。1.安保法制(...
ラトルのベートーベンと10月8日のゴー宣道場
倉持麟太郎
久々の投稿である。人にはいろいろなスタイルがあると思うが、私はやはり私なりのスタイルでしか私らしく思いを表現できないので、いつも通り、狂気じみた長文で記す。最後までお付き合い願いたい。 過日、サイモンラトル指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の来日演奏会で、ベートーベンの交響曲全曲演奏を聴いた。五日間で1番から9番まで一気に演奏し、公演当日には、驚いたこと...
”Welcome to politics”
倉持麟太郎
以前このブログでも、朝日新聞のWEBRONZAでも取り上げたベネズエラ人指揮者のグスターヴォドゥダメルの権力との闘い。このとき、ドゥダメルが対峙した最高権力者であるマドゥロ大統領がドゥダメルに投げかけた”welcome to politics”という言葉。この言葉が、今まさに自分の最も深いところにえぐるように投げ込まれている。 私が政治の世界と接点を持ち始め...
本日発売の週刊誌について
倉持麟太郎
本日発売の週刊誌報道(以下「本件報道」といいます。)につきまして、下記のとおりご説明させていただきます。 記 本日発売の週刊誌報道に際し、依頼者の皆様、顧問先会社の皆様、日頃より若輩の私をご指導いただいております皆様をはじめ、多くの方々に多大なご迷惑をおかけして誠に申し訳ご...
ドゥダメルは指揮棒を手にした戦士となるか
倉持麟太郎
このブログでも取り上げた、現代クラシック音楽界最後の救世主、指揮者のグスターヴォ・ドゥダメル。今年はウィーンのニューイヤーコンサートの指揮台にもダントツ最年少で登壇し、まさにその勢いはとどまることを知らない。そんなベネズエラが生んだスーパースターが、現在、祖国ベネズエラの暴政に対し、戦っている。戦いの相手は政府であり、ニコラス・マドゥロ、ベネズエラ大統領であ...
WEBRONZAに書いてます
倉持麟太郎
そういえばここでお知らせしておりませんでしたが、朝日新聞社の言論サイト、『WEBRONZA』でレギュラー執筆しています。こちらは、ゴー宣ブログよりもさらに頻度が低くなってしまっていますが、ご興味ある方は是非ご高覧ください! 今回は、 『アメリカ見聞録―日米関係の転換期に考える:日本は日本だけにしか通用しない内向きの価値ではなく、普遍的な価値を語るべきときだ』...
明日8月15日、終戦記念日の朝7時から「モーニングクロス」@東京MX
倉持麟太郎
【明日8月15日、終戦記念日の朝7時から「モーニングクロス」@東京MX】 明日の終戦記念日、朝7時?、東京MXの『モーニングクロス』に出演します! 明日は「これからのこの国のかたち(constitution)」についてお話したいと思います。
日本ファーストはなにでないか
倉持麟太郎
小池百合子都知事率いる都民ファーストの疾風怒濤の大勝冷めやらぬ中、その国政政党を創設するための政治塾の運営団体が発足した。その名も「日本ファーストの会」。川上、王、落合、清原、といった日本の偉大なファーストを結集した会。ではない。 ファースト(最優先)するのが都民から日本になった。日本最優先の政治団体だ。果たして、私が抱くこの会への強烈な違和感と危惧感は何か...
明日7月27日朝7時から東京MX「モーニングクロス」出演します
倉持麟太郎
明日7月27日朝7時から、東京MXテレビのモーニングクロスに出演します。またまた9条の話もします! そんな9条について徹底的に議論するのが、次回8月6日のゴー宣道場!井上先生のモノマネとかしたことないのにーあはは
共謀罪第1号で逮捕されたくて?2017夏
倉持麟太郎
本日、共謀罪法(テロ等準備罪とも呼んでる輩がいる)が施行。「テロ対策」という偽りの看板をかけ、委員会での審議における議会慣例の破壊や中間報告での採決等々、熟議の前提をことごとく毀損し成立した法律である。あらゆる意味で、法律が可哀そうになるほど民主的正当性がない。 また、「自由を制約するときは、選びうる選択肢の中でなるべく自由を制約しない方法で制約するように!...
小池ファーストと倉持勉強会のお知らせ
倉持麟太郎
先日、我が街東京の都議選が行われ、小池自分ファースト、否、都民ファーストが圧勝、自民歴史的惨敗、民進勝ちとか負けとか以前、といった結果となった。 「●●ファースト」、「現状への不満の受け皿」「何よりも都民」という内向性、普遍主義よりもローカルナショナリズム、これ、トランプが出てきたときと同じですね。ローカルナショナリズムでいえば、イギリスのブレグジットもそう...
共謀罪から消えた「テロ対策」:日本の民主主義の退行現象
倉持麟太郎
商品表示と本当の中身が違うこと、タイトルと中身が違うこと、看板と店内の実態が違うこと、これは往々にしてある。往々にしてあるからいいわけではない。私も昔某日本の南国で、夜に食事にありつけず、どうしても開いていたのがそこしかなく入った店の名が「スナックみさこ」であったにもかかわらず、入店したらゴリラみたいな屈強な中年男性が店主だったときは、度肝を抜かれた。 食品...
まだまだ審議不足の共謀罪
倉持麟太郎
共謀罪(テロ等準備罪)法案が、衆議院で架橋に入っている、かのような雰囲気が漂っている。しかし、議論はまったく尽くされていない。 【看板の意図的掛け替え】そもそも、共謀罪は過去も三回廃案になった圧倒的な「筋悪法案」である。しかし、今回、政府は「テロ等準備罪」と看板を掛け替えてきた。しかし、この法案はテロ対策ではない。そもそも政府がこの法案の必要性の前提とするT...
「水源への毒物混入はテロ等準備罪がないと処罰できない」のウソ
倉持麟太郎
共謀罪について、あまりにいい加減な言説が飛び交っているので、釘を刺したい。 櫻井よしこが、4月13日付けのブログで「佐藤氏は、現行法では無理だと断言する。「私がテロリスト集団の一員だと仮定します。仲間が刑務所にぶち込まれた。救い出したい。そこで一般人を人質に取って、刑務所の仲間と交換しようと考えた。今の法律では、テロリストたちがそんな計画を立てても、手を出せ...
9条3項追加論は愚の極致
倉持麟太郎
去る5月3日の憲法記念日に、安倍首相が読売新聞の取材に応えて、憲法改正について、2020年をめどに、9条1項、2項は変えずに「自衛隊を明記」した9条3項を新設する改憲を目指すとの意見表明を行った。今まで一貫して「行政府の庁」としては改憲については語らないとかたくなに答弁拒否をしてきた首相が、”行政府の長として”、しかも”憲法記念日に””9条という最も論争不可...
権力分立と道徳的中立性の黄昏(2)
倉持麟太郎
【国家権力の作法】 さて、国家権力同士の権力の分立・均衡を「横」の関係だとすれば、国家と個人の関係において、いわば「縦」のルールがある。それが、国家の個人の道徳観に対する中立性の要請である。国家は、ある特定の道徳観や思想にコミットし、奨励してはならない。典型的な例としては、日本国憲法20条にも定めのある政教分離である。なぜなら、国家が特定の価値観に「お墨付き...